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武器 武器剣 斧 ハンマー 小型武器 クロスボウ アサシンブレード フックブレード ブレードポイズン ピストル 投げナイフ 拳 ほうき/ピッケル 槍 ※カッパドキアの鍛冶屋にしか売ってない武器をリプレイ時に購入した場合は、ミッションを開始した後にリプレイ終了すること。 ※購入可能時期が空欄の武器もいずれは購入可能になります。情報募集中。 剣 戦闘の主力となる武器。標準的な性能を持つので扱いやすい。 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 シャムシール ★ ★★★★ ★★★ 3163A Sequence4 フォルシオン ★ ★★★ ★★★★★ 6555A Sequence3 シリアのサーベル ★★ ★★★★ ★★★ シチリアのレイピア ★★★ ★★★★★ ★★★★★ イェニチェリのキジル ★★★★ ★★ ★★ ビザンツの剣 ★ ★★ ★★ 1610A カッパドキアの鍛冶屋 船長の剣 ★★ ★★★ ★★★ - アサシンの本部 ミラノの剣 ★★★ ★★★ ★★ - アサシンの本部 スキアヴォーナ ★★★ ★★ ★★★ - アサシンの本部 バスタードソード ★★★ ★★★★ ★★★ 14260A Sequence4 大型武器 プロイセンの長剣 ★★★ ★★★★★ ★★★★★ 30015A カッパドキアの鍛冶屋 大型武器 アサシンのヤターガン ★ ★★ ★ - 初期装備 アルタイルの剣 ★★★★★ ★★★ ★★★★ アサシンギルドチャレンジセット3完了でアンロック ヴラド・ツェペシュの剣 ★★★★ ★★★★ ★★★★ - 秘密の場所「串刺し公の墓」クリアで入手 ユスフのキジル ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ - 助祭1をクリア ブロードソード ★★★★★ ★★★★ ★★★★ - 傭兵ギルドチャレンジセット3完了でアンロック 斧 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 メロヴィングの斧 ★ ★★★★★ ★★★★★ 7326A Sequence3 鉤付斧 ★★ ★★★ ★★★★ 8050A Sequence2 大型武器 傭兵隊長の斧 ★★★ ★★ ★★★★★ 大型武器 アルモガバールの斧 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ 戦士1をクリア 大型武器 ※アルモガバールの斧は敵が近くにいると溜め攻撃が振り回しになる。 ハンマー 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 プロイセンの戦鎚 ★ ★★★ ★★★ 2990A Sequence2 傭兵の戦鎚 ★★ ★ ★ 7360A Sequence4 傭兵隊長のメイス ★★ ★★ ★★ ビザンツのメイス ★★★ ★★★★★ ★★★ 18055A カッパドキアの鍛冶屋 大鎚 ★★★ ★★★★ ★ - オスマンのメイス ★★★★ ★★★★ ★★ - 盗賊ギルドチャレンジセット3完了でアンロック 小型武器 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 クルドのジャンビヤ ★ ★★ ★★ 345A Sequence2 スティレット ★ ★★★ ★★ 805A Sequence3 アラブの短剣 ★★ ★★★★ ★ 2185A Sequence4 肉屋のナイフ ★★★ ★★★★★ ★★★ ビザンツのナイフ ★★★★★ ★★★ ★★★★ マケドニアの短剣 ★★ ★★ ★★ 518A Sequence3 アフガンのヒベール刀 ★★★★ ★★★★ ★★ 11040A カッパドキアの鍛冶屋 ロマのスティレット ★★★★★ ★★★ ★★★★ - ロマギルドチャレンジセット3完了でアンロック メフメトの短剣 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ - 詐欺師1をクリア攻撃時、低確率で毒効果を与える クロスボウ 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 クロスボウ - - - 22080A Sequence2 ボルトと呼ばれる太矢を高速かつ正確に放ち、遠く離れた場所にいるターゲットでも倒すことができる。ステルス状態、移動中でも使用できる 特殊装備 アサシンブレード 最初から使える、アサシンの象徴とも言える暗殺用の武器。 非戦闘状態の相手に接近することで一撃必殺の「暗殺」が繰り出せるのが最大の特徴。 アルタイルの時代はアサシンブレードを使うには薬指を切り落とす必要があった。 古のアサシンが装備した暗殺用武器。袖に仕込まれた刃は人目につかず静かに、しかし確実に標的の喉を切り裂く。ステルス攻撃や毒を使った攻撃に便利な武器。レオナルド・ダ・ヴィンチの手により改造され正しく照準を合わせれば非常に正確に敵を倒せるピストル・毒矢が仕込まれた。 今作ではピストルに加え、毒矢も最初から使用可能。 フックブレード 15世紀中頃にトルコのアサシンによって発明されたフックブレードは、これまで以上に多様な移動方法と戦い方を可能にした。 空中で○を長押しするとリーチが伸び、へりは出っ張りに引っ掛ける。 フリーランで張ってあるロープに飛び移ればフックを引っかけて高速滑走ができ、 コーナーヘルパーにジャンプしながら○でロングジャンプができる。 ターゲットに駆け寄りながら○を長押しすると、フック&ランを実行。カウンターもできる。 シークエンス2・Memory3でユスフから貰える、ブレードの先がフック状になったアサシンブレード。 上記の様な使い方の他、前作までのダブルブレードの機能も備わっている完全な上位互換。 ブレードポイズン 刺された敵は毒に苦しみ剣や槍を振り回しながら死んでいく。 使用の際には毒が必要となる。 また、レオナルドに改良してもらうことで遠距離の人物に毒を打ち込むことができるようになった。 今作では最初から使用可能。 前作と違い戦闘中にも使用可能でイエニチェリなどやっかいな敵も1撃で倒せる。 お金さえあればすぐに医者で即効毒へバージョンアップできる。 ミッションが進むと仕立て屋の袋で所持数が増やせる。 ピストル 使用の際には弾丸が必要となる。 発射ボタン長押しで正確に狙いをつけて使う。 短く押すと当たる保証は無くなる。 投げナイフ 遠距離の敵にナイフを放つ。ボタン長押しで3人まで同時にターゲティング可能。 溜めずに放った場合鎧を着ておらず、かつ近い敵しか一撃では倒せない。 拳 素手。 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 拳 ★ ★★★★★ ★ - - - ほうき/ピッケル 市民が持っていることがある。落としたものを拾うことで装備可能。 メイン武器扱いとなる。 槍 ビザンツ兵(槍)が持っている。リーチ、攻撃力共に最高クラスだが アルモバガールの溜め攻撃や、斧でカウンターを行うと真っ二つに折れる。 壊れたあとは剣とハンマー扱いになる武器に変化する。 防衛ユニット アジト防衛戦で使用できるユニット。開始時にA/○でエディット出来る。 名称 攻撃力 消費士気 使用可能時期 備考 指揮官 ★ 10pt 初期 バリケード ★ 10pt 初期 3段階強化可能。後ろに3人までユニットを配置できる 弩兵 ★ 10pt 初期 火縄銃兵 ★ 10pt 初期 エアアサシン兵 ★ 10pt 初期 格闘兵 ★ 10pt 1回防衛成功 まきびし爆弾兵 ★ 10pt 2回防衛成功 破片爆弾兵 ★ 10pt 3回防衛成功 ギリシアの火 ★ 40pt 2回防衛成功 機関砲 ★ pt 3回防衛成功 大砲 ★ pt 4回防衛成功
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前ページ次ページSERVANT S CREED 0 ―Lost sequence― 「おお、大鷲よ! ようやく戻ったか!」 「お久しぶりです、オスマン殿。只今アルビオンより帰還いたしました」 胸に手を当て、エツィオが一礼する。 魔法学院に帰還し、ルイズとの再会を終えたエツィオは、オスマン氏に報告を行うため、学院長室を訪れていた。 オスマン氏はうれしそうに立ち上がると、この来訪者を心から歓迎した。 「帰還が遅れ、申し訳ない、任務の後始末をしていたもので」 「いやいや、無事で何よりじゃ」 オスマン氏はエツィオと握手を交わし、エツィオに席を勧める。 エツィオは再び一礼し、オスマン氏が勧めたソファに腰を下ろした。 「ニューカッスルでは、ミス・ヴァリエールを窮地から救ってくれたそうじゃな」 オスマン氏が向かいのソファに腰掛け、エツィオを見つめた。 「よくぞ、生徒を守ってくれた、お主には礼の言葉もないくらいじゃ」 「どうか顔を上げてください、オスマン殿、私は当然のことをしたまでです。 それに、あの時ギーシュ・ド・グラモン達が助けに来なければ、私も主人も、帰還することは叶わなかった。 この任務の真の功労者は主人のラ・ヴァリエールであり……彼らです」 頭を深々と下げたオスマン氏にエツィオはにこりとほほ笑む。 オスマン氏は目を細めて頷くと、髭を撫でながら呟いた。 「ほっほっ、まったく、お主の様な男を使い魔にしておるとは、ミス・ヴァリエールは幸せ者じゃて。 ……さて、それはそうと大鷲よ。今、トリステインで、とある噂がささやかれているのを知っているかね?」 「さて、それはどういったもので?」 「『アルビオンの死神』……聞いたことはあるかね?」 オスマン氏は口元に笑みを浮かべ、エツィオを見つめた。 「ええ、今までアルビオンにいたものですから、小耳に挟むくらいならば」 エツィオは肩を竦めた。紛れもなく自分の噂である。 どうやらこの二つ名はトリステインにも伝わっているようであった。 オスマン氏はソファの背もたれに深く身を沈めると、言葉をつづけた。 「神聖アルビオン共和国建国と同時に突如として現れ、新政府の要人を次々に葬る、正体不明にして神出鬼没のアサシン……。 初めに死神が現れたのは、スカボローの港街。その最初の犠牲者は……」 オスマン氏の目がタカの様に鋭くなった。 エツィオを見つめ、まるで物語を聞かせるように語って見せた。 「ウェールズ殿下を討った、レコン・キスタの英雄、元トリステイン王国魔法衛士隊グリフォン隊隊長、ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド子爵……。 斯くして彼の名は命と共に失墜し、レコン・キスタの貴族どもは突如現れた死神の影におびえる事となった……」 「私が聞いた話とほぼ同じの様だ。……最も、トリステインにまでその名が知られているとは思いもしませんでしたが」 エツィオはニヤリと笑みを浮かべると、オスマン氏と同じようにソファに深く腰掛ける。 オスマン氏はどことなくうれしそうな表情でエツィオを見つめた。 「あのワルド子爵を暗殺するとは、流石じゃな、大鷲よ。これならば、アサシンは安泰じゃ。マスター……、アルタイルも鼻が高かろうて」 「まだ修行中の身です。それに彼はあの時、片目と片腕を失っていました、もし彼が万全の状態なら、実行は困難を極めたでしょう」 「しかし、その片目片腕を奪ったのは、他ならぬお主ではないか。それに、いかな強力なメイジとは言え、常住坐臥戦に備えておるわけではないからのう。 仮に彼が万全の状態であったとしても、演説の真っ最中なんぞに襲われたらひとたまりもあるまいて。相手がお主ならばなおさらじゃ」 その言葉に、エツィオは左手の甲に刻まれたルーンを掲げ、オスマン氏に見せた。 「このルーンのお陰である部分が大きいですよ。せめて過信に繋がらぬよう、肝に銘じておかなければ」 「良い心がけじゃ、それを忘れるでないぞ、若きアサシンよ」 神妙に呟くエツィオに、オスマン氏は満足そうに頷き、言葉をつづけた。 「……ワルド子爵は、衛士隊の隊長という国防上重要な役職についておった、これ以上の情報漏えいも防ぐという意味では、お主はトリステインを救う働きをして見せたのだ」 「救うなどと……。私はただ、裏切り者を消したまでです。それに、彼の企みを早期に見抜けなかった……私の失態です。故に彼を始末いたしました」 「気にすることはない、きみの失態であるものか。全ては王宮の連中の責任じゃ。それを言い出したら、私にも非がある。 ともあれ、きみの働きにより、同盟破棄の危機は去り、ミス・ヴァリエール、そしてお主までもが無事にアルビオンより帰還した、これほど良い知らせはあるまいて」 「はい。……とはいえ、我ながら少々派手に動きすぎたようだ、まさかここまでその名が伝わっているとは、これでは、彼女の追及は免れないでしょう」 彼女には何も話してはいませんでしたから、と、エツィオが肩を竦めながら呟く。 オスマン氏は顎髭を撫でながら、ふむ、と呟いた。 「じゃろうな……、そういえば以前、彼女の元を尋ねた際、きみのことを聞かれたよ。何者なのか、とね」 「……彼女にはなんと?」 「何も話してはおらんよ、きみが明かしていないことを私が勝手に言うわけにはいくまいて」 「御配慮、感謝いたします、ご迷惑をおかけして申し訳ない」 「なに、きみが明かさなかったのも仕方のないことじゃて。まさか『私はアサシンです』、だなんて素直に言うわけにはいかんじゃろ」 「ええ。ですが、明かしていたとしても、信じてもらえないか、平民のアサシンなどメイジにとって取るに足らないものだと一蹴されてしまいそうですけどね」 「ほほ、今ならお主に消されたワルド子爵が、その言葉を否定してくれるじゃろうな」 肩を竦め苦笑いを浮かべたエツィオに、オスマン氏は冗談めかしてそう言った。 エツィオは小さくため息をつくと、左腕のアサシンブレードをじっと見つめる。 「しかし……、元の世界に帰還するまでは『アサシン』として動くことはないと思っていたのですが……どうやらそうも言っていられないようだ」 「『我らが力は鞘の中の刃』、……アルタイルの言葉じゃ。本来ならば、お主のその刃、振われることが無ければよかったのじゃがな」 「……はい、この国には『レコン・キスタ』の影が迫ってきている。そのために私は、奴らの企みを食い止めるために、今までアルビオンに残っていたのです」 「うむ、死神の噂はそれだけでは終わってはおらぬからな」 オスマン氏は膝をぽんと叩くと、本題はここからだとばかりに、身を乗り出す様にしてエツィオを見つめた。 「この老いぼれに聞かせてくれぬかな、若きアサシンよ。私は君の話が聞きたくて仕方がなかったのじゃからな」 その姿はまるで、大好きな英雄譚の続きをせがむ子供の様だ。 エツィオはオスマン氏に事の次第を報告した。 ワルド暗殺の際、レコン・キスタによるトリステイン侵攻計画を掴んだこと。 侵攻を遅らせるために、レコン・キスタの資金源、物資、および戦力を削り、士気を挫くために数々の暗殺を実行したこと。 アルビオン空軍の切り札、『レキシントン』号、それに搭載された新兵器と設計図、及び周囲の軍事工廠を破壊し、その艦の艦長をトリステインに亡命させたこと。 臨時で開かれた貴族議会会議に侵入し、議員の一人を暗殺、その後、逃走したトリステイン侵攻軍総司令官を暗殺したこと。 そして、トリステインに帰還後、アルビオンで得たほぼ全ての情報をアンリエッタ姫殿下に報告したこと。 それら全ての報告を聞いたオスマン氏は、驚嘆とした様子でエツィオの働きを褒め称えた。 「素晴らしい! 見事な働きじゃ、大鷲よ。正直、そなたを見くびっておった、まさかここまでとは思っていなかったわい」 「ありがとうございます。……ですが、侵攻計画自体を頓挫させたわけではありません、油断はできぬかと」 「確かにのう……、しかし宮廷の連中も馬鹿ではない、お主が亡命させたという男、ヘンリ・ボーウッドだったか、彼のもたらす情報により何かしらの対策が立てられるじゃろう」 オスマン氏は髭を捻りながら言った。 それからエツィオは、言うか言うまいか、少しだけ迷ったような表情になったが、ややあってオスマン氏に尋ねた。 「それとオスマン殿、お聞きしたいことが」 「何かね?」 「死者を蘇らせる力を持った指輪に心辺りは?」 オスマン氏は何かを思い出しているのか、腕を組みながら少し考える。 それから、思い当たるものがあったのか、ぽんと手を打った。 「あるにはある、『アンドバリの指輪』がそうじゃな」 「それはどういったもので?」 「『水』系統の伝説のマジックアイテムじゃよ。伝承によれば死者に偽りの生命を与えるそうじゃ。どうしてそんな事を?」 なぜそんな事を聞くのだろう、と疑問に思ったのか、オスマン氏がエツィオに尋ねる。 エツィオはオスマン氏に、アルビオン皇帝クロムウェルがウェールズ殿下を蘇らせたということを報告した。 それを聞いたオスマン氏は驚愕したように座っていたソファから立ち上がった。 「なんと……! お主もそれを確認したのかね?」 「はい、レキシントン号破壊の際に、クロムウェルに随伴する殿下をこの目で確認しました。 彼の身体は、クロムウェルの持つ指輪と同質の魔力に覆われているのが見えました」 「それは姫殿下には報告したのかね?」 「いいえ、今は興し入れの時、姫殿下の御心を乱すわけにはいきません」 その報告を聞いて、安堵したのか、オスマン氏はほっと胸をなでおろした。 「お主には感謝してもしきれんな、大鷲よ。この事を知れば、まず間違いなく姫殿下は御心を乱されただろうな。同盟もどうなっていたか……」 オスマン氏は再びソファに腰を下ろし、小さくため息を吐いた。 「しかしお主、もしかして、特別な"眼"を持っておるのか?」 「はい、"タカの眼"と呼んでいますが……それがなにか?」 エツィオが首を傾げると、オスマン氏はエツィオの目をじっと見つめた。 「ふむ……実はな、アルタイルもお主と同じ眼を持っておったことを思い出してのう。なんでも見えぬものが見えるとか。 お主の血筋をたどれば、もしかすると、かのアルタイルと同じ所に行きつくのかもしれぬな」 「私が……アルタイルと……」 「なに、仮定の話じゃよ。それは兎も角、奴も運がないのう、まさかよりにもよって、アルタイルと同じ、タカの眼を持つお主に見られるとはな。 真実を見抜く目、幻を払うお主たちに相応しい力じゃ」 オスマン氏はくつくつと笑った。 「オスマン殿は、その『アンドバリの指輪』を見たことは?」 「いや、何しろ伝説の品じゃ。本来はトリステインとガリアの国境にあるラグドリアン湖、そこに住まう水の精霊が守っている、そう伝えられている」 「精霊?」 「人ならざる先住民、私たちとは違う先住の力を持った、大いなる存在、といったところかの」 「なるほど……。しかし偽りの生命か……」 顎に手を当て、エツィオが考え込む。 もしや、クロムウェルが持っていたのは、そのアンドバリの指輪だろうか? それを使い、ウェールズを蘇らせた? とはいえ、これ以上考えても所在の確認など出来ようもない、ただ、そのような指輪が存在することは確かのようだ。 エツィオは小さく肩を竦めた。 「偽りの生命を与える……、とんでもない力だ。もしや、それもエデンの果実の一つなのでしょうか?」 「ふむ、現時点では何とも言えぬが、私に言わせてもらえば、その可能性は薄い。秘宝がもたらす力は決まっておるからな」 「と、いいますと? そういえば、以前触れたことがあるとおっしゃっていましたが、秘宝の働きを御存じなのですか?」 エツィオのその問いに、オスマン氏は顔を俯かせると、少々苦い表情で、左の頬を撫で始めた。 「……うむ」 「教えてください、オスマン殿、一体、エデンの果実とは何なのですか?」 「アレは……、誘惑そのものじゃ」 「誘惑?」 エツィオが首を傾げると、オスマン氏は、打ち明けるように話し始めた。 「以前、お主に話したな、アルタイルは今の私ですら足元に及ばぬくらい、多くの知識を身に着けていたと。 その知識に強く惹かれた私は、彼がとても大事そうに持っていた銀の塊になにか秘密があるのではないかと目星をつけた」 「銀の塊? それがエデンの果実?」 「うむ、掌ほどの大きさの球体じゃ。それでな、彼に気付かれぬようにこっそりと"眠りの雲"の呪文をな……」 「眠らせたと言うのですか!」 エツィオは思わず声を荒げ立ち上がる。 オスマン氏はビクッと身体を震わせ、顔を青くしながら慌てたように両手を振った。 「う、うむ……、も、もう過ぎたことじゃよ!? だから落ち着くのじゃ!」 「……それで、どうなったのですか?」 「私がそれを手に取った瞬間、それがどんなものなのかを悟った。これを使えば、私が望む事、全てが思い通りになる、そう確信した。 アレは神の言葉じゃ……。どんな者であれ、それこそエルフでさえ、あの秘宝の幻に抗える者はいない。誰もが味を占め、虜になる。 私はすぐに『リンゴ』の虜になった。私が頭に思い描いたものを、あの銀の塊は全てを教え、与えてくれたのじゃ。そんな誘惑にどうして抗うことができよう?」 「幻……」 「そう、幻じゃ。あの秘宝が持つ力は単純じゃ、幻を見せ、その者の精神を意のままに操る事が出来る。その気になれば世界中の人間をな」 「そんな事が……」 「幸い、大事に至る前に、アルタイルが私を止めてくれたがの。もうぶん殴られたよ、思いっきり」 殺されなかっただけマシだったんじゃろうけどな……と、オスマン氏は苦虫を噛み潰したような表情で左頬を撫でながら、呟いた。 当時のことを思い出してしまったせいか、心なしか顔色が悪いように見える。 「というわけじゃ、エデンの果実は、共通して『人間を意のままに操る』という力を有しておる。 もしクロムウェルが持っている指輪がエデンの果実ならば、ボーウッドという離反者を出していない筈じゃからな」 「なるほど……。しかし疑問も増えます、そのエデンの果実を持っていないのだとしたら、奴はどのように勢力を拡大させたのでしょうか? 聞けば奴は、反乱が起こるまでは、無名の司教に過ぎなかったそうです。 死者を蘇らせるという力を虚無と称するだけで、どうやってあそこまで支持を集め、上り詰めることができたのか……、不思議なことです」 オスマン氏はうむ、と頷くと、しばらく顎に手を当て思案する。 目を細め「これは推測じゃが……」、と口を開いた。 「人を従わせるのは、上に立つものなら当然じゃ、それができなければ指導者にはなれん。 言葉で無理なら金じゃ、それで足りなければ汚い手段もある。賄賂に脅迫……そして魔法を使う。 『水』系統の力は、傷を治したり、精神を操ったりと身体と心の組成を司っておってな、『制約』、『魅了』。これらがそれにあたる。 いずれも秘宝の力には遠く及ばぬが、人を意のままに操ることができる呪文じゃ」 「しかし、奴はメイジではない、魔法は使えないのでは?」 「そこでその指輪じゃよ。死者に偽りの生命を与え、意のままに操る事ができる『アンドバリの指輪』。 それを奴が使ったとするならば、生きた人間を操ることくらい、造作もないことではないかね?」 「そうか……筋は通るな……」 エツィオは拳を握りしめ、唇を噛んだ。 「クロムウェル……、奴にはいずれ、報いを受けさせねばなりませんね」 怒りに満ちた目で、小さく吐き捨てる。 人々の意思を奪い、戦乱を招こうとしている、 死者の魂すら冒涜するそのやり方に、エツィオは強い怒りを覚えた。 「私もアルタイルを師と仰いだ身……そなたの気持ちはわかる。じゃが、既にお主は打つべき手を全て打った、今は連中の出方を待つべきじゃ」 「しかし奴は……」 「忍ぶときは忍べ、アサシンよ。ここはハルケギニアじゃ、お主のいた世界ではないのだぞ? それに、今のお主の身分では、再びアルビオンへ赴くことは難しいじゃろうて」 オスマン氏は静かにエツィオを見つめ、たしなめるように言った。 オスマン氏の言葉にも一理ある、エツィオは俯き、思案する。 「アルビオンでの働き、真に見事であった。お主はしばらく身体を休めるとよい、よいな」 「わかりました、そうさせていただきます……ですが」 「だが、何かね?」 エツィオはそこで言葉を切ると、顔を上げオスマン氏を見つめた。 「彼女に、主人に危険が及ぶのであれば、私は刃を振うことにためらいはありません、脅威となる者は消すまでです」 「よろしい、まさにそれこそ、そなたの使命」 その言葉に、オスマン氏はにっこりとほほ笑んだ。 それからエツィオはニヤリと口元に笑みを浮かべると、わざとらしく肩を竦めた。 「とはいえ、彼女に命じられるのは雑用ばかりでしょうけどね」 「ほっほっほ、アサシンを雑用扱いとは、ミス・ヴァリエールは将来大物になるに違いないわい」 オスマン氏は、一しきり大声で笑うと、再びエツィオを見つめ、首を傾げる。 「それよりもじゃ、彼女には明かすのかね? お主の身分を」 「……そのつもりです、もう隠し通すことは難しいかと」 エツィオは、呟きながら、ちらと廊下へ続く扉へと視線を送る。 そんなエツィオを見つめながら、オスマン氏はふむ……、と頷いた。 「それがよかろう、秘密は時に不和を生む、しかし共有する秘密ならば、それは強い繋がりになるじゃろう」 「受け入れてもらえるか、それが一番の問題な気もします」 「心配するでない、彼女ならばきっと受け入れてくれるじゃろうて。なにせ、ここ数日間、帰らぬお主を心配して泣いておったのじゃからな。若いっていいのう」 オスマン氏はからかうようにエツィオを見つめた。 ところがエツィオは、ああやっぱりなと、澄ました表情でニヤリと笑って見せた。 「やれやれ、使い魔思いのご主人様に仕えることができて、使い魔として幸せですよ」 一方その頃、学院長室の扉に貼りつき、オスマン氏とエツィオの対談に聞き耳を立てている一人の少女がいた。 桃色がかかったブロンドの髪に、大粒の鳶色の瞳、ルイズであった。 その手には、インテリジェンスソードのデルフリンガーがいた。 エツィオにオスマン氏の元へ報告に行くように伝えたルイズであったが、こっそり彼の後をつけ、こうしてオスマン氏との話を盗み聞きしていたのであった。 デルフリンガーは、アルビオンでエツィオと共にいたために、いろいろ聞くために持ってきていたのであった。 「アサシン……? 暗殺者? ……エツィオが?」 学院長室の扉に貼りつき、オスマン氏との会話を途中まで盗み聞きしていたルイズはぽつりと呟いた。 扉から耳を離し、手元のデルフリンガーに視線を落とす。 「……本当に?」 「聞いての通りさね。あいつはアサシンだよ。とびっきり凄腕のな」 恐る恐る尋ねるルイズに、デルフリンガーはあっさりと答える。 あまりにあっさり答えられたので、ルイズはかえって反応に困ってしまった。 「えっと、その……、そんなにすごいの? その……あいつは」 「すげぇもなにも、話聞いてたろ?」 「『アルビオンの死神』……だっけ?」 「ああ、その名前を聞いただけで『レコン・キスタ』の連中が震えあがるな」 「震えあがるって……」 ルイズが信じられないといった様子で呟く。 そんなルイズを見透かしてか、デルフが尋ねた。 「信じられないかね?」 「……」 「まぁ、普段の相棒を見る限りじゃ、娘っ子が見抜けないのも無理はないさね。大体、あんな奴がアサシンだなんて誰も信じないわな」 「そ、そうよ……あんなバカみたいなあいつが……」 デルフのその言葉に、ルイズは呆然と呟く。 それからルイズはキュルケから聞いたアルビオンの噂を思い出した。 手元の剣を見つめ、尋ねてみた。 「ねえ、ほんとにワルドを殺したアサシンって、あいつなの? あんた、それを見てたの?」 「ああ、頸動脈と一緒に頸椎を一突き。一瞬さね、苦しむ間も無かっただろうよ」 「そんな! どうやって? だってワルドは……!」 「スクウェアのメイジ、か? 子爵だって人間さね、油断もすれば、身動きの取れない瞬間だってある。 相棒はそこを突いたんだよ、演説中の子爵に躍りかかってそのまま……」 あとはわかるだろ? と、デルフリンガーはそこで言葉を切った。 「ま、そんなわけで、今や相棒はアルビオン一の有名人だ。懸賞金かかってるくらいだからな」 「しょ、賞金ですって!?」 「お、おい、声でけぇって! なんのためにコソコソしてんだよ!」 デルフのその言葉に、ルイズは心底驚いた。 エツィオの首に懸賞金がかかっている? 何かの冗談ではないのだろうか? ルイズは声を潜めながらデルフリンガーに尋ねた。 「う、嘘でしょ? 嘘よね? い、いくら? いくらかかってるの?」 デルフリンガーが短く答えた。 「ごまん」 ……今、このボロ剣は何と言った? ルイズはひきつった笑みを浮かべながら、大きく深呼吸をする。 落ち着け、落ち着くのよ、今のはきっと聞き間違いね、絶対そうよ。このボロ剣がいきなり変なこと言うんだもん、わたし混乱してるんだわ。 だって桁がおかしいもん、なによ『ごまん』って、こんな時に聞き間違いだなんて、いやだわ、もう。 百歩譲って『ごまん』と聞こえたとしても、このボロ剣は『ごまんといる小悪党どもとかと同じくらいだぞ』って言いたかったのよね、ええ、きっとそうよ。 ルイズはこほん、と一つ咳払いをし、気を取り直して手元のデルフに尋ねる。 「あの、ごめんなさい、よく聞こえなかったわ、もう一回言ってくれない?」 「だからごまん」 「……はい?」 「だから五万エキューだっつってんだろ」 その言葉にルイズは『硬質』の呪文がかかったかのように固まった。瞬きどころか呼吸一つしていない。 静寂に包まれる廊下をよそに、学院長室からはオスマン氏の笑い声が聞こえてくる。 「お、おーい、娘っ子……?」 「はっ!!」 見かねたデルフリンガーが声をかけると、呼吸の仕方を思い出したのか、ルイズが息を吹き返す。 そして、廊下に響き渡らん程に絶叫した。 「ごっ、ごごごご、ごおおおお!?」 「だぁから、声でけぇっつうの!」 「ななな、なによそれ! あ、あああ、あいつアルビオンでなにをやったの! なにをしたらそんなデタラメな懸賞金がかかるのよ!」 デルフの警告を無視し、ルイズはガクガクとデルフリンガーを振って問い詰めた。 五万エキュー……、国家予算クラスの金額である、それだけあれば領地と城を買っても余裕でお釣りがくるだろう。 過去、ハルケギニア全体で見ても、たった一人のお尋ねものに、そこまで莫大な懸賞金がかかったなんて事、聞いたことが無い。 一体全体、エツィオはアルビオンで、なにをしでかしたのだろうか? 「な、なにって言われてもよ……そりゃ、あの子爵を殺ったろ? 他には金貸しの銀行家を数人暗殺して……」 不安に慄くルイズに、デルフリンガーは仕方ないとばかりに答えた。 だが、デルフリンガーの言う、エツィオの"仕事"っぷりは、ルイズの想像を遥かに上回っていた。 「ああそうだ、えーっと『レキシントン』号だっけか、あれ爆破したんだった。んで、そのついでにロサイスに停泊していた艦隊を軍港ごと灰に変えて」 「かぅは……!」 ルイズは、肺の中の空気を全部出すかのような、うめき声を上げた。 『レキシントン』号……、『イーグル』号の甲板から見た、あの禍々しい巨艦の名前だった筈……。それを沈めた? エツィオが? たった一人で? っていうか、ロサイスって、アルビオンでも有数の軍港じゃ……。それを艦隊ごと灰に変えたって? 気が付けば、ルイズの膝は笑っていた。驚愕のあまり、声すら出ない。というか、この先聞くのが怖い。 だが、そんなルイズに気がつかないデルフリンガーは次々に言葉を続けた。 「そうそう、貴族派の親玉連中、貴族議会って言うのか? そいつらを暗殺したんだったな、えーっと確か……全部で十五人いて……」 ああやめて、お願い、やめて、もういい……、それ以上言うな。 「その中の五人消したんだっけか。おでれーた、たった一人相手に半壊してやんの」 ああ……。ウソ……。 そこまで聞いて、ルイズは仰向けにぶっ倒れた。 「おい、おい! 娘っ子! どうしたよ、おいっ!」 デルフリンガーは慌ててルイズに声をかける。 しかし全く反応を見せない。呼吸はしているので死んではいないようだ。 「あーあ、気絶しちまってら……」 そんなルイズをみて、デルフリンガーが呆れたように呟いたその時……。がちゃりと学院長室の扉が開いた。 「はっ!」 意識を取り戻したルイズはがばっと跳ね起きる。 あわてて周囲を見渡すと、そこは学院長室のソファの上であった。 どうやら自分は気を失ってしまい、ここに運び込まれたようであった。 ルイズが目を覚ました事に気が付いたのか、窓の外を眺めていたオスマン氏が振り向き、にっこりとほほ笑んだ。 「目が覚めたかね?」 「あっ……!」 オスマン氏に声をかけられたルイズは、慌ててソファから立ち上がり頭を下げる。 「も、申し訳ありません! えと……」 オスマン氏は、そんなルイズに軽く手を掲げながら制止すると、髭を撫でながら笑い声を上げた。 「ほっほ、驚いたぞ、扉を開いたらお主が倒れておったものじゃからな」 「お、お恥ずかしい限りです……」 気恥ずかしそうに、ルイズは俯く。 オスマン氏はそんなルイズに、にっこりとほほ笑みながら話しかけた。 「ミス、私の言った通りじゃったろう? 大鷲は無事にそなたの元へ帰還したではないか」 「は、はい……」 まぁ座りなさい、と、オスマン氏に促され、ルイズはおずおずとソファに腰掛けた。 気が付くと、持っていたはずのデルフリンガーが無かった。どうやらエツィオが回収し、共に部屋に戻ってしまっていたようであった。 オスマン氏は、同じように向かいのソファに腰かけ、ルイズを見つめた。 「さて、その様子から察するに、話を聞いていたようじゃな」 「えと、その、エツィオがアサシンだというところまでですけど……」 ルイズはこくりと小さく頷いた。 俯き表情を曇らせたルイズに、オスマン氏は、諭す様に話しかけた。 「ミス・ヴァリエール、彼のこと、どうか攻めんでやってくれぬか?」 オスマン氏は髭を擦りながらため息を吐くように言った。 「彼にとっても、仕方のないことだったのじゃ。『アサシン』などと、軽々しく人に明かせるものではないからのう」 「それは……わかっています」 ルイズは呟くようにして頷いた。 ルイズも心のどこかでは納得はしていた、エツィオが自身に付いてあまり多く語らなかった理由が、身分によるものならば、それも理解できた。 アサシン……暗殺者……、確かにこんなこと、どんなに親しい間柄であっても、明かせるようなことではないだろう。 しばらく俯いていたルイズであったが、ややあって顔を上げると、オスマン氏を見つめた。 「あの、オールド・オスマン」 「なにかな?」 「この間おっしゃっていた、オールド・オスマンの先生って……やっぱり……」 ルイズがそう尋ねると、オスマン氏は重々しく頷いた。 「うむ、そなたが思っている通りじゃ、我が師は『アサシン』であった」 「その……どんな暗殺者だったんですか?」 「どんな、とは?」 「えと、やっぱり、お金で雇われて人を……」 ルイズが問うと、オスマン氏は首を横に振って応えた。 「それは違うぞ、ミス。彼は……いや、彼ら『アサシン』は、そなたが考えているような、金で殺しを請け負う殺し屋ではない」 「彼ら? ではどのような……」 オスマン氏はソファから立ち上がると、机の引き出しから一枚の羊皮紙を取りだし、ルイズに手渡した。 「これに見覚えはあるかね?」 「は……はい、エツィオがいつも身につけているので……」 それを手に取ったルイズは頷いた。 見覚えもあるもなにも、エツィオが普段身につけているローブの所々にあしらわれている紋章だ。 なぜオスマン氏がこれを持っているのだろう? 首を傾げるルイズにオスマン氏はゆっくりと口を開いた。 「その紋章は、とある『教団』のシンボルでな」 「教団……ですか?」 「そう、ここではない、遥か遠くの世界の話じゃ」 オスマン氏は窓辺に立つと、外の景色を眺める。 窓の外には、一羽の大鷲が、夕陽を背に、翼を広げ悠然と空を舞っている。 それを見つめながら、遠くの世界に思いを馳せるように目を細め、語り始めた。 「彼らの起源は三百年程前に遡る。そこでは『キリスト』と『イスラム』、この二つの宗教が、一つの『聖地』を巡り、長い間争っておった。 キリスト教徒は度々『十字軍』と呼ばれる軍隊を結成し、イスラム教徒から聖地を奪還せんと遠征を繰り返していたそうじゃ」 「十字軍?」と、ルイズが首を傾げる。 「キリスト教を信仰する国々が結成した軍隊じゃよ、我々で例えるなら、ロマリアを筆頭としたハルケギニアの連合軍じゃな。 ついでに言えば、イスラム教徒はエルフ、といったところかの。 我々とエルフの関係と同じく、キリスト教徒にしてみれば、イスラム教徒は聖地を占拠する異教徒であり、 イスラム教徒にしてみれば、キリスト教徒は侵略者であり、仇敵であるというわけじゃ。……なんだかどこかで聞いたような話じゃないかね?」 オスマン氏は皮肉な笑みを浮かべる。 キリスト教徒とイスラム教徒、ブリミル教徒とエルフ、聖地を巡る対立関係にしろ、まるでそっくりだ。 オスマン氏は話を続けた。 「聖地の目前にまで差し迫った十字軍に、迎撃の準備を万端に整えたイスラム軍、聖地はいつ戦火に包まれてもおかしくない、まさに一触即発となった。 戦で苦境を強いられるのはいつだって民草じゃ。再び罪なき民の血が流されようとしたその時、彼ら……『アサシン教団』が動き出した」 「アサシン……教団……?」 聞きなれぬ名に再び首を傾げるルイズに、オスマン氏は大きく頷いた。 「うむ、イスラムにもキリストにも属さぬ第三の勢力。 『真実は無く、許されぬことなどない』を信条とし、『全ての平和』の実現を至上目的とする、暗殺集団。それが『アサシン教団』じゃ。 『アサシン教団』は、両勢力の存在こそが聖地に混乱をもたらす存在と考え、それぞれの幹部を排除するために、一人のアサシンを送り込んだ」 「アサシン……それがオールド・オスマンの?」 ルイズが尋ねると、オスマン氏は頷いた。 「うむ、名を『アルタイル』と言ってな。若くしてアサシンの最高位、『マスターアサシン』の地位に昇りつめる程の実力を持った、優秀なアサシンじゃった。 彼が暗殺を命じられた標的の数は九人、そのいずれもがイスラム軍や十字軍の重要人物であり……、権力を笠に民を苦しめる悪党じゃったそうじゃ」 「それで……どうなったんですか?」 「簡単に言えば、アルタイルは見事、両勢力の幹部九人、そして裏で手を引いていた黒幕すらも暗殺してのけた。 首脳部を失い、混乱し、疲弊しきった両軍は遂に休戦協定を結び、聖地にはつかの間の平和が訪れた……。 と、このようにじゃな、『アサシン教団』の暗殺対象はただ一つ、平和を乱し、民を虐げる者じゃ。 歴史の闇にて撥乱反正を行う存在、それが彼ら、『アサシン』じゃ。彼らが刃を振うは、世の安定の為であり、人々の自由の為なのじゃよ。 彼……、そなたの使い魔であるエツィオ・アウディトーレもまた、その信条を受け継いだアサシンの血盟の一人というわけじゃ」 「そんな……」 ルイズは口元を押さえながら、信じられないとばかりに小さく呟いた。 たった一人のアサシンが、戦を終わらせる、そんな馬鹿げた話、どうしても信じられなかった。 だが、なによりも信じられなかったのは、平和の為に人を殺す、『アサシン』の存在だった。 「で……でも、アサシンが……、エツィオがやっていることはっ……!」 「殺人、かね?」 愕然としながらも、ルイズはやっとの思いでその疑問を口にする。 だが、オスマン氏はそれの一体なにが問題なのか? と言わんばかりに首を傾げて見せた。 「確かに、人の命は、貴賎問わず何物にも代え難い尊い物だ。そんなことは、ブルドンネ街の乞食ですら知っている。成程、それを奪う彼の行為は、我々から見れば悪なのだろうな。 じゃがな、戦が起き数千数万もの罪なき人々の命が失われるくらいなら、たった数人の、それも悪人の命など取るに足らないものとは思わんかね? それが戦を引き起こそうとする者どもの命ならば、なおさら安い物だ。僅かな犠牲で多くを救う。大いなる善の為の、ささやかな悪じゃ。 確かに、お主の言うとおり、彼の行ったことは殺人じゃ。そしてそれは紛れもなく罪じゃ。 では聞こう、その罪を罰する法は、誰が創ったのかね? 天に座す神か? いや、『人間』じゃよ。 法は神ではなく人の理性より生まれしもの。故にこの世には『真実は無く、許されぬことなどない』のじゃ」 「だからって……」 「無論、この教えは自由を意味するものではない。この世をあるがままに見よ。若きメイジよ、賢くあれ」 その言葉に、ルイズが呻くように呟く。 確かに、オスマン氏の言うことにも納得できる部分はある。 戦を引き起こそうとする原因を取り除き、平和をもたらす。少数の悪人の死で、数千、或いは数万の人々の命が助かるのだ、そこになんの問題があるのだろうか? しかし、やはり心のどこかで、殺人という禁忌に対するわだかまりがあった。 そんな彼女の心境を見透かすかのように、オスマン氏は目を細め、頷いた。 「割りきれぬ気持ちもわからんでもない。 だがな、ミス、残念なことに、この世には話が通じぬ者もおるのじゃよ、『レコン・キスタ』の連中がまさにそれじゃ。 無知による過ちなら救いようがある。しかし、心まで毒され、魂が穢れているのであらば、それは打ち倒さねばならん」 オスマン氏は力強く言い切ると、ルイズをじっと見つめた。 「そなたの使い魔は、ただそれを遂行した。全ては、トリステイン……否、ハルケギニアの平和の為に、そして何より、そなたを戦火に晒さぬために」 「平和の、わたしの為……」 ぽつりと呟きながらルイズは押し黙ってしまった。 オスマン氏は、俯きながらじっと考え込むルイズを見守っていたが、ややあって、小さな笑みを浮かべながら呟いた。 「私に言えるのはここまでじゃ、あとは、そなたの問題じゃて。今夜にでも、彼とよく話してみることじゃな」 前ページ次ページSERVANT S CREED 0 ―Lost sequence―
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年表 このページはアサシンクリードⅢに関する出来事を年表にして掲載しています。 本編とDLCのはげしいネタバレを含みます。 シリーズ全体での年表はこちら 削除などする場合は、コメントアウトで理由を書くなど、他編集者への配慮をしましょう。 コメントアウトする際は理由の併記もお願いします。 ヘイザム・コナー時代 小説版 コメント欄 ヘイザム・コナー時代 西暦 月日・経過時間 メモリー 場所 事件・出来事 備考 1754年 - Sequence1-2「死のパフォーマンス」 コベントガーデン 王立劇場で暗殺、宝物庫の鍵入手明け方にロンドンから出航 出航2日目 Sequence1-3「神世界への旅」 大西洋、プロヴィデンス号船上 船員と甲板でケンカ、船長から反乱の調査依頼 出航28日目 Sequence1-3「神世界への旅」 大西洋、プロヴィデンス号船上 ヘイザム「おもしろい フム…大変おもしろい」 出航33日目 Sequence1-3「神世界への旅」 大西洋、プロヴィデンス号船上 ミルズと対決、嵐の中の索具結び 出航72日目 Sequence1-3「神世界への旅」 大西洋、プロヴィデンス号船上 ボストン入港、オープニングタイトル 出航72日目と同日 Sequence2開始 ボストン ボストン上陸、チャールズ・リーと出会う 出航72日目と同日 Sequence2-1「ボストンへようこそ」 ボストン ベンジャミン・フランクリンと出会う サウスゲート砦潜入から数週間 Sequence2終了~Sequence3開始 ボストン モホーク族からのコンタクトを待ち続ける ロード中の独白 1755年 1月~2月 Sequence3開始 ボストン リーからガジージオの居場所の手がかりについて聞く 2月 Sequence3-2「行動がすべて」 フロンティア サン・マチュー砦に潜入、ブラドックの居場所を探るジョージ・ワシントンが砦内を巡回 Sequence3-2から5ヶ月後が3-3のため2月と判明 7月9日 Sequence3-3「ブラドッグ遠征」 フロンティア ガジージオが迎えに来る、ブラドッグ暗殺神殿の入口に案内される、二人が結ばれる 数日後 Sequence3終了 ボストン リーが騎士団に迎え入れられる 数ヶ月後 Sequence3終了~Sequence4開始 - ガジージオの独白「お腹の赤ちゃんが順調」 1756年 - Sequence3終了~Sequence4開始 - コナー誕生(ガジージオ独白途中) アニムスDB「ガネンドゴン」から彼と同い年 1760年 - Sequence4開始 ガナダセトン ガネンドゴンから遊びに誘われる - Sequence4-1「かくれんぼ」 フロンティアガナダセトン かくれんぼする、リー達に脅される村が燃えガジージオ死亡 1763年 - - - 植民地においてテンプル騎士団によりアサシンが一掃される アニムスDB「ヘイザム」や「アキレス」より 1769年 - Sequence4-2「羽根と木」 フロンティア 木の上のフリーラン、羽根集め - Sequence4-4「忘れてはならぬもの」 ガナダセトン 第一文明の遺物に触れジュノーと初対話 - Sequence5開始 フロンティア 村からの旅立ち、アキレスに師事 1770年 アキレス師事から6ヶ月後、冬 Sequence5-1「はじめてのお使い」 ダベンポート・ホームステッド 屋敷を建て直すためにアキレスと共に馬車でボストンへ行く 6ヶ月間は修行 3月5日 Sequence5-1「はじめてのお使い」 ボストン ボストン到着、ラドンハゲードン改めコナーと名付けられる ボストンの虐殺と同日の模様 3月5日 Sequence5-2「ボストンへの旅」 ボストン ボストンの虐殺 1773年 水難救助から6ヶ月後、夏 Sequence5-5「過酷な道」 ダベンポート・ホームステッド アキーラ号でマーサズ・ヴィニヤードに向け出航 水難救助は冬だが1772年12月か1773年1~2月か不明6ヶ月間は修行 - Sequence5-5「過酷な道」 東海岸 大砲を調達、砲術士官を迎えるニコラス・ビドルと出会うはじめての海戦 3週間の航海 - Sequence5終了 ダベンポート・ホームステッド アサシンの衣装を着てアキレスにアサシン(同胞)として認めてもらう - Sequence6開始 ダベンポート・ホームステッド ロープダートを受け取る柱に斧を突き立て戦闘開始を宣言 12月16日 Sequence6-1「茶会事件」 ボストン ボストン茶会事件 1774年 茶会事件から6ヶ月後 Sequence6-3終了~Sequence6-4開始 ダベンポート・ホームステッド 村がジョンソンに買われそうだからと、ガネンドゴンが助けを求めに来る - Sequence6-4「敵対的交渉」 フロンティア ジョンソン・ホールでウィリアム・ジョンソンを暗殺 1775年 - Sequence7開始 ダベンポート・ホームステッド ポール・リヴィアからの援助依頼 4月18日 Sequence7-1「真夜中の騎行」 フロンティア ポール・リヴィアの騎行 4月19日 Sequence7-2「レキシントンとコンコード」 フロンティア レキシントンとコンコードの戦い 6月16日 Sequence7-2終了~Sequence7-3開始 フィラデルフィア 第2次大陸会議でワシントンが総司令官に任命、ワシントンにあいさつする 6月17日 Sequence7-3「戦いの予兆」 バンカーヒル ブリーズヒルでパットナム准将と会うチャールズタウンを横断しイギリス艦のマストを米国旗にする 日付はアニムスDBより 6月17日 Sequence7-4「バンカーヒルの戦い」 バンカーヒル モールトンズヒルでピトケアンを暗殺 1776年 - Sequence8開始 ダベンポート・ホームステッド ベンジャミン・トールマッジと出会いNYに来てほしいと言われる 逮捕から数日後 Sequence8-3「公開処刑」 ニューヨーク 絞首刑台に引かれていくヒッキー殺害 7月4日 Sequence8終了 フィラデルフィア 独立宣言 ゲーム中は1775年6月16日と誤記。日付は史実を表記 1777年 冬(1~2月) Sequence9開始 ダベンポート・ホームステッド アキレスと口論、ワシントンに会うため出発 1778年 - Sequence9-4「苦い結末」 カリブ海 ベンジャミン・チャーチ殺害 - Sequence10開始 ダベンポート・ホームステッド アキレスに謝罪、NYへ父に会いに行くと告げる - Sequence10-2「崩れた信頼」 フロンティア 1760年、村に攻撃命令を出したのがワシントンだと判明ガネンドゴン殺害 村が焼かれたのはヘイザムの発言では14年前とあるが18年前の間違え 6月28日 Sequence10-3「モンマスの戦い」 モンマス 大砲で愛国派の撤退を援護、モンマスへ撤退 1780年 8月3日 ベネディクト・アーノルドミッション ウェストポイント アーノルドがウェストポイント指揮官になる ゲーム中の表記がないため史実の日付を表記 9月23日 ベネディクト・アーノルドミッション ウェストポイント ジョン・アンドレ少佐(偽名ジョン・アンダーソン)が捕まる ゲーム中の表記がないため史実の日付を表記 9月24日 ベネディクト・アーノルドミッション ウェストポイント アーノルド逃亡 ゲーム中の表記がないため史実の日付を表記 1781年 - Sequence11開始 ダベンポート・ホームステッド 衰弱したアキレスと現状や今後について話し合うリー暗殺についてラファイエット卿にジョージ砦潜入作戦を話す 9月5日 Sequence11-1「チェサピークの戦い」 チェサピーク湾 チェサピークの戦い - Sequence11-2「リー、最後の抵抗」 ニューヨーク ジョージ砦に潜入、ヘイザム殺害 1782年 - Sequence11終了~Sequence12開始 - コナーがモヒカン刈りにリーが植民地の騎士団トップになる ロード中 - Sequence12-1「永遠の休息」 ニューヨーク ヘイザムの葬儀でリーが演説 - Sequence12-2「リーを追え」 ボストンフロンティア リーを追いかけコナーの腹に杭がささる重傷を負うリーに発砲フロンティアの酒場でリーを殺害、鍵を取る 1783年 リー殺害から6ヶ月後 Sequence12終了 ガナダセトン ジュノーと対話、鍵を隠す 西暦は史実のリーの死亡日(1782年10月2日)から - エピローグ(EDクレジット後) ダベンポート・ホームステッド テンプル騎士団の主要メンバの肖像画を燃やす、柱に突き立てた斧を抜く 11月25日 エピローグ ニューヨーク 撤収の日 ゲーム中の表記がないため史実の日付を表記 - エピローグ ガナダセトン 村や村人の様子を旅人(?)から聞く 撤収の日後のイベント、西暦は同じはず 小説版 以下はノベライズ『Assassin s Creed Forsaken』のはげしいネタバレを含みます。 西暦 月日・経過時間 場所 事件・出来事 詳細 ゲーム版開始前に相当 1725年 12月4日 ロンドン ヘイザム・ケンウェイ誕生 家族構成は父エドワード、母テッサ、異母姉ジェニー(12歳年上)父から戦闘訓練を受けて育つ 1733年 12月4日 レジナルド・バーチと会う この後レジナルドは父の友人・ジェニーの婚約者としてケンウェイ邸を何度か訪問している 1735年 12月3日夜 ケンウェイ邸が何者かに襲撃される 父エドワードが殺害され、ジェニーが拉致される。使用人や護衛、隣家の少年も犠牲となった母を助けようと、ヘイザムは初めて殺人を犯す10歳の誕生日を機に、アサシンとしての実践的な訓練が始まるはずだった 12月6日 手記はこの日付から始まっている。これ以前のものは襲撃の際の火事で焼けてしまった 12月10日 レジナルドと会う レジナルドは自身のテンプル騎士としてのコネで、大陸でジェニーを探すことを提案する母親は(息子が目の前で人を殺したことのショックからか)ヘイザムと距離を置きたがっている節もあり、イギリスを離れることを決意する その後5年間ヨーロッパ各国を回り、最終的にフランスの拠点に落ち着くレジナルドからテンプル騎士としての教育を受け、18歳で騎士団に加わる暗殺者としての才能を見いだされ、リヴァプールの商人とオーストリアの皇子を暗殺している 1747年 6月11日 アルテア/スペイン ホアン・ヴェドミールを殺害 暗号化された手記を奪う 7月2~3日 ロンドン 情報収集 襲撃事件以来行方をくらましていた従者、ディグウィードの居所を突き止める 7月14日 セントペーター/ドイツ ディグウィードを発見 ディグウィードはすでに先客の男に襲われており、レジナルドによればすでに手遅れだったという襲撃者の一人と交戦、死に際にヘイザムの父親はアサシンだったと言い残す襲撃者がブラドックの部隊に所属していたことを知り、追跡する 7月17日 オランダ ブラドックに会う 追跡していた襲撃者は軍で処刑され、情報を聞き出すことはかなわなかった 1747~1753年 ブラドックの部隊に加わり各地を転戦 ベルヘン・オプ・ゾームの包囲戦など、オーストリア継承戦争及びその後の混乱期にあたるこの間、ブラドックによる数々の悪行を目撃 1753年 6月25日 コルシカ島 誘拐任務 ホアンの手記解読のため拘束したアサシン教団の解読者モニカが、「息子ルーチョと一緒でなければ解読できない」とごねたことによりヘイザムに命が下るコルシカ独立戦争のさなか、ジェノヴァ軍の襲撃に乗じ、アサシンを装って教団側の拠点に潜入。ルーチョを誘拐する途中、アサシン・ミコと遭遇し交戦。彼のアサシンブレードを奪う ゲーム版 ヘイザムパートに相当 1754年 4月18日 ロンドン 「死のパフォーマンス」 ミコを暗殺、宝物庫の鍵を奪うアサシン側の資料を元に神殿の位置をアメリカと推定。任務命令を受け、ボストンへ 7月8日 ボストン ボストンに到着 11月15日 フロンティア ジーオと出会う 1755年 7月8日 ブラドック襲撃の手筈が整う 7月9日 ブラドック襲撃 ブラドックを襲撃し深手を負わせるも、止めを刺さないまま逃走翌日に神殿を訪れるも、手がかりなし 7月下旬~8月4日 ジーオと生活 レキシントンから5マイルほど離れた場所で二人だけの時間を過ごしていたそこにチャールズが訪れ、ブラドックの死を伝え手紙を手渡すヘイザムがブラドックを殺してはいなかったことを知ったジーオに「嘘つき」と非難され、二人での生活は終わった手紙はヘイザムの従者、ホールデンからで、ジェニーの居場所を突き止めたことを知らせるものだった ゲーム版 ヘイザムパートとコナーパートの間に相当 1757年 9月17日 ダマスカス ジェニー奪還 ダマスカスのアゼム宮殿のハーレムに潜入、ホールデンを囮にジェニーを奪還する 9月21日 エジプト ホールデン救出 宦官候補の奴隷としてエジプトへ連行されたホールデンを救出し、3人でこれまでの状況を整理するケンウェイ邸襲撃の黒幕はレジナルド・バーチであり、ヘイザムを真実から遠ざけようと画策していた。神殿の情報をもたらしたアサシン側の資料とは、エドワード・ケンウェイが守ろうとし、結局レジナルドによって持ち去られたものだった 10月9日 フランス レジナルド暗殺 復讐のため、3人は騎士団の拠点を襲撃レジナルドはジェニーに殺される囚われていたモニカとルーチョを解放するも、ヘイザムはルーチョに腹部を刺され、その後3ヶ月ほどを寝たきりで過ごすヘイザムが回復した後、ホールデンが自殺する この後、ジェニーはロンドンへ戻るヘイザムはアメリカに戻り、ヴァージニアのホームステッドで暮らす。1773年にはチャールズも越してくる ゲーム版 コナーパートに相当 1774年 1月12日 ボストン 再会 ブラドック襲撃後初めて植民地騎士団のメンバーが揃う1760年にジーオがワシントンによって殺されていたことを知る先住民の少年が騎士団メンバーの行く先々で目撃されていることを知る。ボストン茶会の時はアサシンのローブを身につけていたジーオの部族の少年であることと年齢、またつけていたネックレスの特徴がジーオのものと一致したことから、ヘイザムはその少年が自分の息子なのではないかと疑いはじめる 1775年 ウィリアムが暗殺されるピトケアンが暗殺される ピトケアンの持っていた手紙からワシントン暗殺計画がアサシン側に漏れる 1776年 6月27日 ニューヨーク 監獄を訪れる 初めて先住民の少年と遭遇。ジーオの面影をそこに見いだし、自分の子供であると確信する処刑命令を下す 6月28日 公開処刑 素性を隠して処刑現場に向かうアキレスを目撃、裏でアサシンが動いている事を知る矢で射られた際、完全には切れなかった絞首縄に短剣を投げ、コナーを助ける咄嗟に逃亡、その後のことをチャールズから聞く 1778年 1月~6月 - コナーとともに行動 1781年 9月16日 ニューヨーク ジョージ砦襲撃 コナーの接近を知り、チャールズに宝物庫の鍵を渡し逃す「おそらくこれが最後の記述になる」と書いた上で、コナーに向けた言葉を残している エピローグ コナーの手記 1781年 9月16日 ニューヨーク ヘイザム暗殺 決闘 1782年 10月2日 フロンティア チャールズ暗殺 宝物庫の鍵を手に入れる 1783年 11月15日 村でハンターと遭遇、様子を聞く宝物庫の鍵(父親のもの)とネックレス(母親のもの)を手に決意を述べ、鍵を埋める コメント欄 名前 ていうことはゲーム中で投げられた - 名無しさん 2015-09-14 22 15 42 短剣もヘイザムさんが…?確かに「どこから…」とは思ったけど。 - 名無しさん 2015-09-14 22 17 13 3本編では語られなかったヘイザムの行動をvitaでやればよかったのに - f 2013-03-29 00 16 48 ゲームの中では、ヘイザムはコナーと行動してる時にジーオが死んだことを知ったけど、小説ではその前から知ってたってこと? - 名無しさん 2013-03-27 00 26 57 そういうこと。コナーにジーオのことを聞いたのはわざとで、事実を知らないふりをしていた。テンプル騎士団によるものではないことを証明できるいい機会だと思ってたけど、結局コナーにはあまり信じてもらえなかった。 - 名無しさん 2013-03-27 03 22 43 へイザムめっちゃ息子思いやん てか資料だけ見てるとめっちゃいい人やん - 名無しさん 2013-02-09 01 24 19 ラドンハゲードンさん、かくれんぼの時点で4歳!?ガネンドゴンと狩りする時期には13歳!?なんか混乱してきた。 - 名無しさん 2013-01-09 16 21 29
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前ページ次ページSERVANT S CREED 0 ―Lost sequence― アルビオン大陸の玄関口の一つである、港街スカボロー。 現在、その大広場に備え付けられた絞首台が、明日の公開処刑を、今か今かと待ちわびていた。 その横には誇らしげに『レコン・キスタ』の三色の旗が翻っている。 「聞け! 処刑の告知だ! 王党派に属していた者達が、貴族会議により国賊と認められた! 明日の正午、スカボローの中央広場で、公開処刑を行う! 尚、処刑には先日終結した革命戦争の英雄、ワルド子爵が立ち合い、演説することとなっている!」 広場のはずれで、街の先触れが、道行く人々に処刑の知らせを叫び伝えている。 その周りに出来ていた人だかりの中を、白のローブを身にまとい、フードを目深に被った男が歩いていた。 一見派手な格好だが、その存在は驚くほど希薄。果たしてその男とは、エツィオ・アウディトーレその人であった。 「……」 エツィオは無言で処刑場の周囲を見渡し、周囲の状況を頭の中へと叩きこんでゆく。 広場に面した通りの数を確認し、侵入経路、及び逃走経路を頭の中で構築しながら、広場を練り歩いていた。 そんなエツィオに、腰に下げたデルフリンガーがカチカチと音を出した。 「感じはどうだ? 相棒」 「今は警備が手薄みたいだが……当日はそうはいかないだろうな。 当日の警備の状況が分かればいいんだが……さて、どうしたものか」 広場を巡回する、レコン・キスタ……いや、今は神聖アルビオン共和国の衛兵を横目に、エツィオが呟いた、そのときだった。 その衛兵に向かい、もう一人の衛兵が駆け足で近寄り、なにか話し始めた。 エツィオは群衆に紛れ、その会話に耳を傾ける。 「明日の警備配置が決まったぞ、詳細はこの地図を見ろってさ」 「ああわかった、……あぁくそっ、俺は外の警備か、王党派の連中が吊るされるのを、この目で見たかったぜ!」 「残念だったな、ま、俺は特等席で見物させてもらうとするぜ」 「お前はどこの警備なんだ?」 「へへ、実を言うとな、絞首台の真横なんだ、処刑を間近で見れるんだぜ! しかも処刑には我がアルビオンの英雄、ワルド子爵殿が立ち合い、演説をするそうじゃねぇか」 「おいおい、すげぇな! 俺と替わってくれよ!」 「冗談じゃねぇや、ハッハッハ! これを機に子爵殿に気に入られて出世コースも……ああ、夢が膨らむぜ……」 「くそっ、せいぜいおべっかの練習でもしておくんだな!」 「そんなにひがむなよ、さて、俺はもう行くぜ」 衛兵たちは、そんな会話をすると、それぞれの配置に戻るべく、歩き出した。 彼らの会話を盗み聞いていたエツィオは、紛れていた群衆を離れ、ゆっくりと先ほどの衛兵の一人に近づいてゆく。 息を殺し、極限まで気配を絶つ、衛兵のポケットから素早くメモを掠め取り、即座にその場から離れた。 「お見事」 「ちょろいものさ」 その様子を見ていたデルフリンガーが茶化すように言った。 ベンチに腰かけ、エツィオは小さく笑うと、地図を広げ、当日の警備の配置を頭に叩きこむ。 警備が手薄であろう場所を割り出し、消すべき衛兵に目星をつけていた、その時だった。 ごぉん……ごぉん……と、広場に面する教会の鐘楼が、正午を告げる鐘を鳴らす。 鐘が鳴り終わり、しばらくすると、今度は教会の扉が開いた。 すると中から、礼拝を終えたのであろう、純白のローブを身にまとった神学者達が、ぞろぞろと出てくるのが見えた。 「……正午か」 小さく呟き、なんとなしに神学者達を見つめていたエツィオだったが……。 何かを思いついたのか、ベンチから立ち上がると、一直線に教会へ向かい、ファサードをよじ登る。 道行く人々が驚いたような顔をしていたが、エツィオは全く意に介さずに屋根へとよじ登った。 それからエツィオは、同じように鐘楼をよじ登ると、塔の上から広場全体を見渡し始める。 広場から少し離れた場所に、同じようにもう一件、教会が立っているのが見える、 その教会からも、正午の鐘の音と共に、帰路へとつく人々の姿が見えた。 その様子を見ながら、エツィオは腰に下げたデルフリンガーに尋ねる。 「デルフ、礼拝はいつもこの時間に終わるのか?」 「ああ、いつもこの時間みたいだな」 「そうか……となると……」 エツィオは小さく呟くと、地図を広げ、広場とを見比べながら何やら考え込んでいた、そのとき。 鐘楼の上に佇むエツィオの元に、一羽の鳩が飛んでくる、果たしてその鳩は、マチルダの伝書鳩であった。 エツィオは鳩を腕に止まらせると、手紙を取り出し、中を読む。 手紙には、スカボローへの到着予定時刻、そしてワルドの予定が大まかに記されていた。 どれもエツィオが事前に調査を頼んだ事である。ここまで調べられるということは、どうやら彼女は現在、ワルドと行動を共にしているようだ。 「到着は今日の夜か……到着後迎賓館に……公開処刑に合わせ広場へ……なるほどな」 読み終えたエツィオは、手紙を細かく破り捨てると、鳩をそのまま空に放ち、マチルダの元へと送り返す。 「調べはついたか? 相棒」 「ああ、殺り方は決めた、後は待つだけだ」 広場の中央に備え付けられた処刑場を見下ろしながら、エツィオが言った。 鐘楼の天辺に止まっていた一羽の大鷲が、大きく翼を広げ、大空へと舞い上がった。 その日の夜……、スカボローの街は、明日行われる公開処刑を見物しようと、貴族、平民問わず、数多くの人間が集まってきていた。 通りや建物には様々な飾り付けがなされ、所々で花火の音がなっている。人々は街のお祭り騒ぎに浮かれ、酒を飲み、歌い、楽しんでいるようだ。 まるでカーニヴァルだ、と宿の一室から外を眺めながら、エツィオは呟いた。 「カーニヴァル?」 テーブルに付き、ワインを飲んでいた女のメイジが首を傾げた。マチルダである。 彼女は昼すぎにワルドと共にスカボローに到着し、エツィオと合流するためにここに来ていたのであった。 「ああ、俺のところのお祭りだよ、ヴェネツィアとか凄い賑やかなんだ」 エツィオはそう言うと、マチルダの向かいの席に腰かけ、ワインのグラスを傾ける。 「しかし、残党の公開処刑にしては、随分と派手にやってるみたいだな……何か他にあったのか?」 「ああ、あんたは知らないか。今日の昼すぎ、新政府の樹立が公布されたのよ。神聖アルビオン共和国が正式に建国したってわけ、だからこんなにお祭り騒ぎなのよ」 「なるほど。それで明日、王党派残党を全員処刑することで、国内の完全なる平定を誇示する、狙いはそんなとこか」 エツィオは納得したように頷いた。 「ワルドの様子は?」 「ワルドなら、今は迎賓館で祝賀パーティーってところかしらね、あんたの存在なんてこれっぽっちも考えちゃいないわよ」 「随分持て成されているようだな」 「今のあいつは『アルビオンの英雄』だからね、クロムウェルは、ワルドの事を国内の士気を高めるためのプロパガンダにしているみたいね」 「そうか……。そのパーティー、君は出席しなくてもいいのか?」 「ああいった席は、どうも好きになれなくてね……」 マチルダは、ほんの少し顔を曇らせると、グラスをテーブルに置いた。 「それで、あんたは大丈夫なの? 明日殺るんでしょ? ワルドを」 「ああ、全部考えてある、だけど、一つ問題がある」 「問題?」 首を傾げるマチルダに、エツィオは人差し指を立てた。 「クロムウェルだ、奴の操る虚無……。信じがたいが、死者を蘇らせるというのなら、ワルドの死体をそのままにしておくわけにはいかない」 エツィオのその言葉を聞いて、マチルダは納得したように頷く。 クロムウェルの虚無、死者を蘇らせる能力は確かに脅威である。ワルドはエツィオの立場を知る唯一の存在だ。 ワルドが蘇り、エツィオの情報がクロムウェルの耳に入ったら、それこそ厄介なことになりかねないのだ。 「なるほどね、それで私の出番ってわけね」 「そうだ、俺が暗殺に成功したら、奴の死体を処分してくれ、出来る限り速やかにだ。立場上、君が一番怪しまれずに奴の死体を処理できる」 「念には念を、か、わかったよ。……あんた、ワルドを消したら、次は私じゃないだろうね?」 あまりに抜け目のないエツィオに、マチルダは茶化す様に笑った。 するとエツィオは、口元にサディスティックな笑みを浮かべると、にっこりとほほ笑んだ。 「きみを殺すわけないじゃないか。それに、君は俺を裏切れないことを知っているしな、……そうだろ?」 「え、あ……う、うん……そう、だけど、さ……」 その言葉に、マチルダは急に顔を赤くすると、何やら恥ずかしそうにもじもじとしだした。 それから、バンっとテーブルを両手で叩きながら、勢いよく立ちあがる。 「と、とにかく! 今日はダメだからね!」 「おや? 何の話かな? 俺はまだ何も言っていないぞ?」 「え、あ、う……こ、この……!」 マチルダが羞恥で顔を真っ赤にしながら、ぎりぎりと口元を歪める。 あぁくそ、この女の敵め。絶対にあの子には会わせてなるものか。……万が一にでも会うようなことがあれば、その時は刺し違えてもこいつを殺してやる。 マチルダは心に固く誓いを立てながら、目の前の女たらしを睨みつけた。 「さて、冗談はここまでにして……」 エツィオは、急に真面目な表情を作ると、すっくと立ち上がった。窓辺に立ち、相も変わらずお祭り騒ぎの街を見渡す。 「明日、君は処刑場に?」 「あ、ああ、私も見物することになってるよ、これでもワルドの秘書官みたいな立場なんでね」 「そうか、それじゃ、事が済んだら鳩を飛ばしてくれ、俺は一旦スカボローから脱出する」 「わかった、その通りにするよ」 「……怪しまれるといけないな、君もそろそろ戻った方がいい」 「そうだね、それじゃ……」 マチルダは椅子から立ち上がると、グラスに注がれていたワインを飲み干した。 「面倒をかけて、すまないな」 「別にいいよ、あんたには危ないところを助けてもらったし……それに」 マチルダはそこで言葉を切ると、小さく笑う。 「あんたの方が連中より気前がいいからね、高く雇ってくれる方に肩入れするのは当然でしょう? 革命なんかに興味は無いしね」 「それもそうだな」 「だからちゃんとお金返してよ? あれには使い道がちゃんとあるんだから」 「承知してるさ。しかし、金の使い道か、一体何に……」 「ぜーったい! 教えない!」 マチルダは口を尖らせて言うと、フードを目深にかぶり、廊下へ続くドアに手をかけ、振り向いた。 「それじゃ、うまくやんなよ」 「ああ、君もな」 マチルダは後ろ手にドアを開けると、慎重に周囲を確認し、そそくさと部屋から出ると。迎賓館へと戻っていった。 「そろそろか……くそっ、見たかったなぁ……」 翌日……広場の外、怪しい人物がいないか警備に立っていた衛兵の一人が、つまらなそうに呟いていた。 昨日、エツィオに配置のメモをスリ取られた衛兵であった。 「ここで見張れって言われてもなぁ、もう怪しい奴なんているわけねぇだろうに……」 支給されたクロスボウをいじりながら、退屈そうに辺りを見渡す。 本来ならば広場に向かう人々の中に怪しい者がいないかどうか、常に目を光らせていないとならないのだが、どうにも退屈である。 今日は王党派の残党を一掃するための処刑が行われる日であって、もうアルビオン国内に王党派に属する人間などいない筈だ。 「あーあ……どっかに手柄がおっこちてねぇかな……ん?」 欠伸交じりに衛兵が呟いたそのときである。 ふと向けた視線の先、道行く人々の間を歩く、フードを目深に被った一人の男が目に入った。 一見すると貴族のようでもある、事実背中にはマントがかかっている。 おおかたこの処刑を見物に来たどこかの下級貴族か……、そんな事を考えながら、ぼんやりとその男を見ていると……、 男の背中にかかっていたマントがはらりと左肩に降りる、そのマントに施された意匠を見て、衛兵は思わず声をあげそうになった。 何かの見間違いではないかと思い、衛兵は目を凝らしてそのマントを見つめる、間違いない、あのマントは……! 「おい! そこのフードの男、ちょっと話がある! あっ、おい! 待て!」 衛兵がそう声をかけた時だった、男は道行く人々の間に紛れ、たちまち姿が見えなくなった。 まずい、俺の手柄が! 焦った衛兵は小走りで男のいた場所へと向かい、辺りを見渡す、あの男はどこだ? あいつを処刑台に突き出せば、ワルド子爵どころかクロムウェル皇帝閣下にすら気に入られて一気に士官になる事も夢ではない。 逸る気持ちを抑え、必死に男を探す、すると、十メイルほど先の道を歩いている男を見つけた。 クロスボウを引き抜き、男の元へと小走りで近寄ってゆく。 「くそっ、また消えやがった! あいつ……どこへ……!」 だが、衛兵が男の歩いていた場所に辿りついた時、男の姿は煙のように消えてしまっていた。 おかしい、俺はずっと奴を見ていたはずだ、なのにどうして見失ってしまったんだ? 己の不注意さに歯噛みしながら、まだ近くにいるかもしれないと、必死に周囲を見渡す。その時だった。 「……!!?」 不意に口を塞がれたと思うと、背中から腹部にかけ鋭い痛みが走る。 この世の物とは思えないほどの、身もだえするほどのおぞましい激痛、だが声を出すことができない。 脊椎を貫き、自分の鳩尾から飛び出した短剣を見ても、衛兵は自分の身に何が起こったのか理解することができなかった。 口を塞いでいた手がどけられ、背中から刃が引き抜かれる、それと同時に、急速に意識が遠のいてゆくのを感じる。 薄れゆく意識の中、彼が最後に見たものは、アルビオン王家のマントに身を包み、白のフードを目深に被った、死神の姿だった。 「眠れ、安らかに」 ベンチに腰かけた状態で絶命した衛兵の目を閉じながら、エツィオが小さく呟く。 一瞬のうちに行われた暗殺、倒れるよりも先にベンチに座らせられた事によって、 今の衛兵のその姿は、まるで疲れてベンチで居眠りしているように見える。 白昼に人が殺されたというのに、騒ぐ人間は誰もいないのは当然であった。 「……」 衛兵が取り落としたクロスボウを拾い上げ、背中に背負う。 左腕にかかったマントをまくり上げ、背中にかけると、エツィオは広場へと続く道を見つめた。 ごぉん……ごぉん……と、処刑を告げる鐘の音が、スカボローの街に響き渡る……。 処刑場には歓声と熱狂が渦巻いていた。吊るされたアルビオン王家の関係者、王党派に属し、戦い、捕らえられた哀れな貴族達。 それをみた市民達は、ある者は嘆き、ある者は興奮に歓喜し、ある者はただただ目の前で行われる殺戮に見入っていた。 最後の一組が、絞首台にかけられ、吊るされてゆく。処刑場が一際大きな歓声に包まれた。 そのときである、興奮に沸く処刑場に、長身の貴族が現れた。 羽根のついた帽子に、魔法衛士隊の制服。……ワルドであった。 ワルドは処刑場の中心に立つと、優雅に右手を掲げ、にっこりと笑った。 『革命戦争の英雄』の登場に、再び広場は、割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。 みな、『革命戦争の英雄』の勇ましい姿に興奮を隠せないようだ。 「親愛なる市民諸君! 今日はこの記念すべき日に、よくぞ集まってくれた!」 ワルドが声高に叫ぶと、集まった民衆、貴族達は一斉にワルドに注目し、演説に耳を傾けた。 そんなワルドの姿を正面に位置する教会の鐘楼から見下ろす、一つの影があった。 白を基調としたローブに目深に被ったフード、そして、血で赤黒く染まったアルビオン王家のマントに身を包んだ人物……、エツィオであった。 鐘楼の淵に立ったエツィオは、処刑台の上で拳を振いながら演説をするワルドを見つめながら、アサシンブレードを引き出した。 鐘楼の鐘が動き、正午を知らせる鐘の音が、広場に響き渡る。 鐘楼に止まっていた鳥達が、鐘の音に驚き、一斉に飛び立った。 鐘の音と共に、広場に降り立ったエツィオは、民衆に紛れ、興奮に沸く人々をかき分けながら、処刑台へとゆっくり近づいてゆく。 今では反逆者の証であるアルビオン王家のマント、だが、それを気に掛ける人物などどこにもいなかった。 人々はみな、ワルドに釘付けになっているし、民衆と完全に一つになり、存在が限りなく希薄になったエツィオを、衛兵達が見つけられる筈もない。 誰にも呼び止められる事もなく、エツィオは、一歩、また一歩と処刑台のワルドに向け、歩を進めていた。 ワルドは恍惚としていた、自分を恐れ敬う民衆の目に、自分を讃える人々の喝采に。 まさに人生の絶頂とも呼べる瞬間だった。いや、これからだ、これよりハルケギニアを一つにまとめ上げ、聖地を奪還するという使命が、自分には残っている。 自分の出番は、これから始まる。自分の絶頂は、ここから始まるのだ。 ワルドは、胸の底からわき上がる野望と期待に心を躍らせながら、熱弁をふるっていた。 そのときだった。 ふと目を向けた視線の先、集まった民衆の中に、目深にフードを被り見覚えのあるローブを纏った男が、ちらと視界に入った。 まさか……。ワルドは一瞬、心臓が縮みあがった。いや、そんな筈は無い、奴はトリステインに逃げ帰ったはずだ。 だが、それと確認する前に、ワルドはフードの男を見失ってしまった。 『どこまでもお前を追い、その喉を切り裂いてやる』 あの時にかけられた言葉が、ワルドの脳裏をよぎった。 どこだ、どこにいった、あのフードの男は。ワルドは目を皿のようにして民衆を睨みつける。その時だった。 「……ワルド殿? どうかなされましたか?」 横に控えた衛士の一人が、ワルドに話しかける。どうやら演説が途切れたことを不審に思ったようだ。 その声にワルドは、はっと我に返ると、一つ咳ばらいをした。 「い、いや……なんでもない」 ワルドは動揺を隠す様に、努めて冷静に振舞い、演説を再開する。 皇帝閣下直々の命令である、この公開処刑は必ず成功させねばならない。 そう思いながらも、ワルドの胸中には益々不安が広がってゆく。 まさか、あのアサシンがここにいるのか? 今この瞬間、観衆にまぎれ自分の首を掻っ切る瞬間を今か今かと狙っているのか? そう思うと、出来れば今すぐにでも、杖を引き抜き、呪文を唱え、迎撃する準備を整えたかった。しかし、それはできるはずもない。 今は公開処刑の最後を飾る、演説の真っ最中なのだ。 これを見ているのは何も市民だけではない、神聖アルビオン共和国の有力貴族もここにはいるのだ。そんな彼らの前で杖を引きぬける筈もない……。 そこまで考えた瞬間、ワルドははっとした表情になった、今この瞬間、自分は丸裸も同然と言うことに、ようやく気がついたのだ。 「あの……やはり御気分がすぐれないようですが……」 演説も支離滅裂、顔を真っ青にしたワルドに、心配したのか衛兵がもう一度話しかける。 だが、もうワルドの耳にそんな言葉は届かない。ワルドの目は、焦点を失ったかのように民衆の間を泳ぎ、何かを探している。 ただならぬワルドの様子は、見物していた市民達の間にも徐々に広がって行った。 何事かと、ざわつき始める民衆の中を、かき分けるようにエツィオはワルドの元へと近寄ってゆく。 先ほどエツィオは、わざとワルドの視界に入る様に移動していた。どうやら効果は覿面だったようだ。 疑心暗鬼にとらわれたワルドは、完全に錯乱状態に陥っていた、目は泳ぎ、まともに言葉すら発せてはいない。 エツィオは口元に笑みを浮かべると、サッシュベルトに下げた短剣に手をかける。 まだ遠い……もう少し、もっと近く。 「あっ!」 そのとき、ワルドの目が、驚愕に大きく見開かれる。エツィオの眼が鷹のように鋭くなる。 処刑台の上のワルドと目があった瞬間、エツィオはサッシュベルトに下げた短剣を逆手に引き抜きルーンの力を引き出す、 群衆を押しのけ、処刑台へ向けエツィオが駆けだした。 ワルドは、右手を大きく振い、民衆を押しのけ、こちらへ向かってくるフードの男を指さし。力の限り叫んだ。 「アサシンだ!! 奴を止めろ!!」 処刑場にワルドの叫び声が響きわたった。 突然の出来事に、一瞬呆けていた衛兵達が、民衆の中から飛び出してきたフードの男を見て、ようやく杖に手をかけた。 その瞬間、その衛兵が杖を引き抜くよりも早く、エツィオが背中のクロスボウを引き抜き、的確に衛兵の心臓を撃ち抜いた。 クロスボウで心臓を射抜かれなかったもう一人の衛兵は、エツィオに斬りかかることができたものの、 あっさり懐に潜り込まれ、今度は左手に隠し持った短剣で腹を抉られ、乱暴に押しのけられた。 一瞬で二人の衛士をなぎ倒したエツィオは、クロスボウを投げ捨てると、空中高く飛びあがり、遂にワルドに飛びかかる。 標的の命を刈り取るべく、高く振りあげられた左手から、アサシンブレードが飛びだした。 完全に不意を打たれたワルドの表情が驚愕と恐怖に歪む。だが、我に返ったワルドは腰の杖に手をかけ、口の中でルーンを詠唱する。 自身の二つ名、『閃光』の名に恥じぬ速度で詠唱を終え、杖を引き抜き、エツィオに向け振おうと試みる。 だが、その『閃光』も不意を打たれた今、全てが遅かった。 ガンダールヴの力を発揮した百戦錬磨のアサシンが、ワルドを遥かに凌駕した速度で襲いかかる。 そのまま馬乗りになる形で押し倒し、ワルドの首に、アサシンブレードを突き立てる。 幾多の標的を切り裂いた必殺の刃が、ワルドの頸椎を、命を、絶ち切った。 「出番は終わりだ」 「終わり……だと……! まだだ! まだ始まってすらいなかった! くそっ……! くそぉっ! アサシン……!」 「暗殺者が暗殺者を殺す、皮肉だな」 死に瀕したワルドは、目に憎悪の炎を灯しながら、エツィオを睨みつける。 だがエツィオはワルドとは対照的に、どこまでも冷たい目で見下ろしながら言った。 「何故裏切った」 「聖地のためだ! 他に何がある! 『レコン・キスタ』は聖地を奪還するために組織された、俺は聖地を望んだ、聖地に眠る虚無の力! 数多の命を操る、虚無の力だ! 素晴らしい機会だったというのに……!」 「国を、あの子を裏切ってでもか」 「あの子……? あぁ、ルイズか! はっ、はははっ! あんな小娘がなんだと言うのだ! アンリエッタもそうだ、世間を知らぬ愚か者だ、自分に酔うだけの阿呆に過ぎん。あんな国、仕えるに値するものか」 「彼女はまだ若い、それを支えてこそ、臣下という物ではないのか?」 「そんな悠長なことはもう言っていられん、トリステインは、ハルケギニアはあんな連中に治められているべきではないのだ!」 「では誰が治めるというのだ?」 「我々貴族だ! 我々選ばれし貴族による連盟、『レコン・キスタ』によってハルケギニアは統一され、忌々しいエルフどもより聖地は奪還されるのだ! 俺はその先駆けとなる! なるはずだった……! なのに!」 ワルドはそう言うと、震える手で喉に手を当てる。 エツィオに貫かれた傷口から、ごぼりと鮮血があふれ出た。 「くそっ! 嫌だ……! 嫌だ! こんな! こんな死に方っ……!」 ワルドは目を見開くと、エツィオの肩を掴んだ。 まるで生にしがみつこうとするかのように、その手に力がこもる。 だがエツィオは、優しくその手を取ると、諭す様にワルドに話しかけた。 「代価を払う時が来たのだ、裏切りの代償は安くは無いぞ」 「俺はっ! 俺はっ……! 聖地に行かなくてはならないんだ……! それが俺の義務なんだ! それがっ……母を……!」 震える手で、首につけたペンダントを握り締める、その先についたロケットを開ける。ワルドの目から、大粒の涙がこぼれる、 ロケットの中を見つめ、誰にも聞こえないような小さな声で呟く。 くっ、と喉から小さく声が漏れたかと思うと、腕が力を失って床の上に落ちた。 「死が、汝を妄執から絶ち切らんことを。――眠れ、安らかに」 ――からん……。と、ワルドの手に握られていた杖が、乾いた音を立てながら、処刑台の上を転がってゆく。 覚悟を決める間もなく、祈りの言葉を口にすることもできず、ただ唐突に、一瞬にして訪れた死。 驚愕と恐怖に見開かれたままのワルドの瞼を、エツィオが手をかざし、優しく閉じる。 そうすることによって現れたワルドの表情は、死んでいるとは思えないほど穏やかなものであった。 正午を知らせる鐘楼の鐘が、六つ目の鐘を打ち鳴らしたその時、突然の出来事に呆然としていた民衆から、大きな悲鳴が上がった。 エツィオが振り返ると、異変に気がついた衛兵達が殺到してくるのが見えた。 「うぉおおおおお!」 雄叫びと共に一人の衛兵が剣を振りあげ斬りかかる、だが、エツィオはすぐさま処刑台から飛び降り、広場から一目散に逃走を開始した。 道行く人々をかき分け、道端に積み上げられた木箱や樽を踏み台に、壁から突き出た梁に飛び乗り、看板を足場に屋根の上へと華麗に上る。 そのあまりにも機敏で身軽な身のこなしに衛兵たちは、一瞬呆気にとられる。 だが、見惚れている場合ではない。ある者は必死に壁をよじ登り、またある者は路地から屋根の上を見上げながら、 そしてメイジであるものは、フライを使い、逃走するアサシンを追いかけた。 やがて、屋根の上を走っていたアサシンが、不意に、屋根の上から飛び降りる、 先回りし、来るアサシンを待ちかまえていた兵士を踏みつけるように着地して、衝撃を和らげる。 そして、すぐに立ち上がると、一件の教会の扉の前で立ち止まった。 剣や杖を構えた衛兵の一団はじりじりとアサシンを取り囲み、警戒する。 「ふん、そこに逃げ込もうとしたが、当てが外れたってところか? 観念するんだな!」 衛兵の一人が、そう言った時だった。 ごぉん……と、正午を告げる最後の鐘の音が、スカボローの街に響き渡る。 扉の方を向いていたアサシンが、フードの下に笑みを浮かべながら、ゆっくりと振り返る。すると、後ろの教会の扉が不意に開かれる。 そして、中から礼拝を終えた神学者や市民達が帰途へつくべくぞろぞろと外へと出てきた。 するとどうだろう、目の前にいた筈のアサシンの姿が、教会の中から現われた神学者達や市民に紛れ、溶け込むように消えてしまったのである。 「なっ……なんだとっ!?」 衛兵は驚いた声を挙げると、アサシンを探し出すべく、その人々の群れを呼びとめる。 だが、神学者達は全員白いローブを纏い、フードを目深に被っているため、誰が誰だかさっぱり見当がつかない。 「ぜ、全員動くな!」 「お、おい! 貴様! 顔を見せろ!」 「なっ、なんでしょうか……?」 「くそっ! こいつじゃない!」 神学者の一人を捕まえ、顔を確かめる、しかし、あのアサシンも目深にフードを被っていたのだ、顔などわかるはずもなかった。 「ディティクトマジックだ! 奴を探し出せ!」 「は、反応なしだと! 馬鹿なっ……! 奴は平民だとでも言うのか!」 「くっ……くそっ! どこだ! どこにいる! アサシン!!」 完全にアサシンを見失った衛兵達の叫び声が、スカボローの街に響き渡る。 騒然とする街の空に、一羽の大鷲が舞い上がる。 大鷲は一声、甲高い声で啼くと、大空へと飛び去って行った。 前ページ次ページSERVANT S CREED 0 ―Lost sequence―
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TcpAckFrequency 「TcpAckFrequency」ってご存知です? 以下「Microsoftサポート オンライン」から引用 TcpAckFrequency は、未解決の TCP 受信確認 (ACK) 数がいくつになったら 遅延 ACK タイマを無視するかを決定する、Microsoft Windows XP および Microsoft Windows Server 2003 の新しいレジストリ エントリです。 以前のレジストリ エントリである TCPDelAckTicks は、Windows XP および Windows Server 2003 ではサポートされていません。 と、正直よくわからないのでググってきました 要約すると 「パケットの遅延を減らすことができるOSの設定」 とのことです 方法 のーる:めも を元に記入 1.regedit起動 「ファイル名を指定して実行」に regedit と打ち込んじゃいましょう 2.TcpAckFrequencyの設定(XP以前のOS向け。Vistaはやらなくて良いそうな) HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters\Interfaces\ の配下に{7DBA6DCA-FFE8-4002-A28F-4D2B57AE8383}みたいなキーがあるから、そこにサブキーを追加。 (複数あると思うが、一番サブキーが多いキーが対象) エディタの右側で右クリ>DWORD値を選ぶとサブキーが1個追加されるから、Nameを"TcpAckFrequency" にする。更にそのサブキーの値を修正(右クリで選べる)して"1"を入力。これでTcpAck~の設定は完了。 3.TCPNoDelayの設定(XP以前、Vista) HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ\Parameters の配下にDWORD値のサブキーを追加。Nameは"TCPNoDelay"、値は"1"に修正する。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\の配下にMSMQが無かった場合。 以下の破線の中をコピペして、新規でテキストファイル(msmq.txtとか)を作成。保存した後に リネームしてmsmq.regに変更。ファイルを右クリしてメニューから「結合」を選択。 Windows Registry Editor Version 5.00 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ] [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ\Parameters] "TCPNoDelay"=dword 00000001 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ\Parameters\OCMsetup] [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ\Parameters\Security] "SecureDSCommunication"=dword 00000000 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ\Parameters\setup] [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ\Setup] 上記設定が完了したらPC再起動が必要。自己責任で。 と、ややこしい手順を踏んで この設定をすると反応速度がある程度向上しますb こちらも暇があれば試してみてはいかがでしょう?
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前ページ次ページSERVANT S CREED 0 ―Lost sequence― 最初、アルビオン兵の姿をしたエツィオをいぶかしんでいた傭兵達であったが、アニエスのとりなしで信用を得る事が出来た。 どうやら彼女は女性の身でありながら傭兵達を率いる身分らしい、相当な実力者のようだ。 そうして捕虜の傭兵達を解放したエツィオは、彼らに作戦を説明し、納屋にあった農具で武装させ待機を命じた。 アルビオン兵の姿に変装させたアニエスには納屋の見張り役に立たせ、合図を待たせる。 それからエツィオは何食わぬ顔で納屋を後にし、行動を開始した。 まずエツィオが向かったのは、村の中心に聳え立つ物見櫓だった。 櫓の上には石弓を持った兵が二人控えており、周囲を警戒している。こちらの行動を察知されては困るため早急に始末する必要があったからだ。 エツィオは櫓を登ると、何気ない風を装い二人の弓兵に声をかけた。 「おい、困ったことが起きたんだ、ちょっと来てくれないか?」 その言葉に反応した二人は、何事だろうかと首を傾げ、登ってきたエツィオに近づいてゆく。 その瞬間だった、エツィオの両腕から二本のアサシンブレードが弾かれたように飛び出し、二人の首を同時に切り裂いた。 声を出すこともできずに絶命した二人は、どさりと櫓の上に身を横たえる。この一瞬の早業に、気が付いたものは誰ひとりとしていなかった。 首尾よく櫓の上の敵を始末したエツィオは、彼らが持っていた石弓とボルトを回収し、素早く櫓を降りる。 次にエツィオは、先ほど隠した肉の入った手桶を手に取った。 そして、その中の肉の塊に、アサシンブレードに仕込まれた毒剣を突き刺し、ありったけの毒を注入する。 「それ、竜にも利くかね? 竜相手じゃ、精々腹痛起こすとかその辺なんじゃないか?」 その様子をみていたデルフリンガーがカチカチと音を立てる。エツィオは毒を注入しながら首を傾げた。 「こればかりはレオナルドを信じるしかないな、自信作とか言ってたが」 「その毒、中身はなんだ?」 「えーっと、確かドクゼリの根っこに毒ニンジン、ヒヨスのエキス……あと殴り殺した豚の肝臓に亜砒酸の混合……他色々だそうだ」 「うーん? 聞いたことねえのばっかりだな」 「だろうな、俺も毒については門外漢だ。とにかく、腹痛程度でも、無力化さえできればいいさ」 そう呟きながら毒を注入し終えたエツィオは、風竜の目の前にその肉片を放り投げると、すぐにその場から離れ様子を見守る。 待ちかねていた食事に、風竜は嬉しそうに一声鳴くと、肉に齧り付いた。それを確認し、エツィオはそそくさとその場を立ち去る。 あとは毒の効果が表れてくれるのを祈るだけ……そう思っていた、その時だった。突然風竜が苦しそうにもがき始める。どうやら毒が効果を発揮し始めたようだ。 風竜は口から涎と泡、そして吐瀉物をまき散らし、翼や頭を振り回しながら広場で大暴れを始めた。 「お、おいおい……」 予想以上の毒の効果にエツィオが思わず呟く。 レオナルドが作ったとはいえ、本来人間相手に使うものである、 人間より遥かに強靭な肉体をもった竜にどれほどの効果が及ぼせるか不明ではあったが、まさかここまで強力な物だったとは思わなかったのだ。 「竜すら殺す猛毒かよ……お前のその親友、おっかねえ野郎だな」 「……同感だ、あいつは恐るべき大天才だよ」 「それを人に使ったお前はもっとおっかねえけどな」 デルフリンガーが呆れたように呟いたその時、風竜の異常に気が付いたのか、警備の為に村中に散っていた兵士たちが広場に集まり続ける。 「どうした! 何事だ!」 「風竜が暴れ出したぞ!」 「と、止めろ! なだめるんだ!」 どうやら、村中の兵士たちの注意を集める結果になったようだ。これは予想外であったが、エツィオにとっては好都合だ。 必死になって竜をなだめようとする兵士たちを尻目に見ながら、次の行動に移るべく、そそくさと移動を開始する。ここからは早さとの勝負だ。 敵兵達の視線が、竜に釘付けになっている隙に、納屋の前のアニエスに向け手を振り、合図を送る。 すると納屋の扉があき、中にあった農具で武装した傭兵達が他の捕虜が囚われている家畜小屋や武器庫に忍び込み、没収された武器を運び出してゆくのが見えた。 捕虜を解放し、武装を終えた傭兵達が、アニエスの指示に従い、それぞれの配置場所へと移動してゆく。 全員が配置についたことを確認したエツィオは、すぐに物陰に隠れると、兵服からアサシンのローブへと着替え、フードを被る。作戦開始だ。 「くそっ……! 貴重な竜が……!」 「一体何があったんだ? 急に暴れ出すなんて……」 広場では、毒にのたうちまわっていた風竜がようやく息絶え、その巨大な身体を横たえていた。 その遺骸の周りに集まっていた敵兵達は、奇妙な急死を遂げた風竜を見て首を傾げていた。 「とにかく! これは責任問題だぞ! 原因を究明しろ! 最後に竜に触れた者は誰だ!」 「そ、それは確か……、あ、あれ? あいつはどこに……!」 エツィオに餌を与えるように命じた騎士は、あわててその姿を探す。 その時だった、兵士が一人、息を切らせて広場へと駆けこんできた。 「大変だ! そこの草むらで、フェルトンの死体が見つかった!」 「な、なんだと! してみると、敵襲か!」 「それだけじゃない、死体から装備がひんむかれてやがった。俺達の中に、フェルトンに化けている奴がいる!」 「と言うことは……、我々の中に敵の間諜がいるのか!?」 その言葉に、兵達の間に一気に緊張が走った。見えぬ敵の姿に、誰もが剣、或いは杖の柄に手を伸ばす。 その時であった。兵士たちが集まる広場に不意に一つの影が差した。何事かと振り向いた兵士たちは、全員言葉を失った。 兵達が視線を向けた先、村の寺院、そのファサードの頂上に立ち、天上に輝く二つの月を背にこちらを見下ろす一つの影。 目深に被った白のフードに、左肩に翻る血塗られた王家のマント……。その姿はまさしく、冥府より現れた死神のようだ。 「あ……アサシン……?」 手配書となんら違わぬアサシンの姿を見た兵士が、戦慄いたように呟く。 「アサシン? あれがっ……!?」 「う、嘘だろ……? な、なんで奴がここにっ……!」 動揺が、瞬く間に広場に集まった兵士たちの間に伝播してゆく。 それを俯瞰していたエツィオに、デルフリンガーが呟く。 「銃兵だ、相棒」 その言葉に、エツィオは広場に集まった敵兵達の中から銃兵をすぐさま割り出す。 「魔法なら俺がなんとかできる。だが弾丸はそうもいかねえ、狙われる前に銃兵を先に潰しちまえ」 「そうさせてもらおう」 エツィオは小さく呟くと、先手必勝とばかりに敵兵達の中心目がけて跳躍する、 同時に腰のナイフベルトから四本の投げナイフを両手で引き抜き空中からすかさず投擲。 ヒュンと音を立てて放たれた短剣は、死神が振う大鎌にも劣らぬ効果を発揮した。 眉間に深々と投げナイフが刺さった四人の兵士たちが、そのままどさりと地面に倒れる。 それとほぼ同時に着地したエツィオは、まるで猛禽が獲物を捕らえるかのように両腕のアサシンブレードで二人のメイジの首を貫く。 素早く死体からアサシンブレードを引き抜き、近くにいた敵兵の首や急所を、手当たり次第に切り裂き、貫いた。 横一文字に切り裂かれた敵兵達の首から真っ赤な鮮血が噴き出し、エツィオに降りかかる。その恐ろしい姿に、敵兵達がさらに竦み上がった。 その瞬間を見逃さず、エツィオは弾丸の様な速さで敵の間を駆け抜けながら、いつの間にか引き抜いていたデルフリンガーを振い、次々に敵兵達の胴体を薙いでゆく。 己の身を翻し、刃を閃かせるたびに、血しぶきが舞い、敵の身体が倒れてゆく。目につく敵をどんどん排除し、握ったデルフリンガーから鮮血を滴らせ、 弾を装填している銃兵達目がけ突っ込んでゆく。その突撃に完全に泡を食った銃兵達は、なすすべもなくなぎ倒されていった。 そして最後の一人である銃兵を斬り伏せようとした、その時。 「相棒! 後ろだ!」 デルフリンガーの叫びに、エツィオは素早く反応し背後に向け剣を振う。 するといつの間に放たれていたのだろう、背後から飛んできた火の玉が振ったデルフリンガーの刀身に吸い込まれ、消えて行った。 「礼は後だ!」 エツィオは叫びながら、すぐ後ろにいた銃兵の胸倉をつかみ、デルフリンガーの刀身を鳩尾に突き立てる。 それから死体とデルフリンガーを盾に、そのまま魔法を飛ばしてきたメイジの元へ猛然と突っ込んでいった。 呪文を放ったメイジは、その恐ろしい姿に思わずひるみ上がり、がむしゃらに呪文を放った、しかしその呪文のいずれもが、デルフリンガーに吸収され、或いは 哀れな味方の死体に阻まれ、ついにエツィオに届くことはなかった。 エツィオは盾となってくれた死体を払いのけ、デルフリンガーを小さく振い、最小限の動きでメイジの喉を切り裂いた、 切り開かれた傷口から、ぱっと鮮血が舞う。メイジは切り裂かれた喉を押さえながら、がくりと膝を突き、崩れ落ちた。 そうやって兵士たちをことごとく斬り伏せたエツィオがついと振り向くと、その姿に慄いたアルビオン兵達が恐怖のあまり後じさった。 「どうかな? 彼らには申し訳ないが、今降伏すれば、命だけは助けてやるぞ」 そんな彼らに血糊が付いたデルフリンガーを左手で振いながら、エツィオが提案をする。 すると士官と思われるメイジが、激昂した様子でエツィオに杖を突きつけた。 「ふっ、ふざけるな! 貴様こそ、この数の不利を覆せると思うなよ!」 その言葉に、怖気づいていた敵兵たちが剣や槍を構え、エツィオの周囲をぐるりと取り囲んだ。 メイジである者は杖を構え、呪文を詠唱しエツィオに突きつける。 「ここから生きて帰れると思うな! アサシン!」 「受け入れてはもらえないか……」 しかし、剣や槍、果ては杖に囲まれてなお、エツィオは泰然とした態度で不敵に微笑んでいる。 それからエツィオは小さくため息をつくと、すっと右手を高く掲げる。 「残念だ」 そう呟くや否や、エツィオは高く掲げた右手の指をパチン! と鳴らす。 その瞬間であった。真っ先に激昂しエツィオに杖を突きつけていたメイジが、ぐるんと白目をむき、ばたりと地面に倒れ伏した。 何事かと、敵兵が一斉にそちらを見つめる。メイジの背には、一本の矢が深々と突き刺さっていた。 「なっ、なにっ!?」 敵兵達の間に、再び動揺が走ったそのとき、エツィオを囲む敵兵達目がけ、大量の矢、或いはボルトが次々撃ち込まれてゆく。 完全にエツィオに気を取られていたアルビオン兵達は、闇に紛れ背後に回り込んだ傭兵たちに全く気が付くことが出来なかった。 傭兵達の奇襲に、アルビオン兵達はなすすべもなく体中に矢を受け、地面に伏してゆく。 それは杖を構えていたメイジ達も同じであった。杖を目印に集中的に狙われた彼らは、真っ先に多くの矢を打ちこまれ絶命していった。 「今だ! 突撃開始!」 あらかた矢を撃ち終えたのか、アニエスが号令をかける。傭兵達はそれぞれの得物を構え、広場へと突っ込んで行く。 エツィオもそれに合わせ、デルフリンガーを構え、アルビオン兵の中に斬り込んで行った。 アサシンの襲撃に傭兵達の奇襲、それにより士官のメイジを失い恐慌状態に陥りつつあったアルビオン勢、 片やガンダールヴの力を発揮したエツィオにアニエス率いるトリステイン傭兵隊、その戦いの優劣は最早火を見るより明らかだった。 あっという間に戦況をひっくり返し、広場にはアルビオン勢の死体がどんどん増えてゆく。 優勢を確信したエツィオは、デルフリンガーを振り回し、敵を薙ぎ払いながらアニエスに指示を出した。 「アニエス! 手勢を率いてあの屋敷に襲撃をかけろ! 指揮官はそこにいる!」 アニエスはエツィオの指示に耳を疑った。敵の身体を蹴り飛ばし、よろめいたところを止めを刺す。 血の滴る剣を抜きながら、彼女はエツィオを問いただした。 「お前は!」 「広場を制圧する! 言ったろ! 手柄はきみたちに譲るって!」 エツィオはフードの下でウィンクすると、左右から同時に飛びかかってきた男達を瞬時に斬り倒した。 「急げ! 奴を逃がすな!」 「簡単に言ってくれる……! 聞いての通りだ! 敵将はこの中だ! わたしに続け! 討ち取るぞ!」 アニエスは手早く傭兵に号令をかけ、村で一番大きな屋敷に突入してゆく。 勝利を確信したエツィオは、広場に残る敵兵達を睨みつける。もはやアルビオン勢の気勢は削がれ、武器を捨て命乞いを始めるものまでいた。 制圧は最早時間の問題だろう。 あとはアニエス達が出てくるのを待つだけか……。そう思っていた時だった。 突如、アニエス達が突入した屋敷の扉から烈風が吹き荒れる、それと一緒に、中から彼女と共に突入した傭兵達が扉を突き破り広場にまで吹き飛ばされてきた。 何事かと、エツィオが屋敷の扉があった所を睨みつける。すると中から、立派な杖を持ったメイジの貴族が姿を現した。 果たしてその貴族とは、先ほど風竜に乗って村に降りてきたアルビオン軍総司令官、サー・ジョージ・ヴィリアーズ公であった。 ヴィリアーズ公はゆっくりと広場を見渡すと、じろりとエツィオを睨みつけた。 なんとも威圧感のある男である、その男が姿を現しただけで、いつの間にか広場は静まり返っている。 「アサシン……! 貴様が……!」 ヴィリアーズ公は立派なカイゼル髭を揺らしながらエツィオに杖を突きつける。 だがエツィオは億した風もなく、優雅に腰を曲げて見せた。 「これはこれは、ヴィリアーズ公、お目にかかれて光栄の至り」 いかにもわざとらしい、皮肉を込めた慇懃な振る舞いに、ヴィリアーズ公は不愉快だと言わんばかりに顔をしかめた。 「ふん! 薄汚いアサシンめ! 私の首を狙いに来たか!」 「御明察恐れ入ります、閣下。つきましては、我が刃の露と消えていただきたく……どうか御覚悟のほどを」 エツィオはフードの下に笑みを浮かべ、左手を差し出す、同時にアサシンブレードが弾け、袖口から鋭い刃が飛び出す。 「成程、今までお前が殺してきた我が同胞たちのように、私もまたその刃で討ち取ろうというわけか。だがそうはいかぬぞ、アサシン!」 そう言うと、ヴィリアーズ公は後ろからぐいと何者かを引っ張り出した。 果たしてそれは、先ほどこの屋敷に突入して行った、アニエスであった。 「くっ……! アウディトーレ……、すまない……!」 アニエスは申し訳なさそうに俯くと、悔しそうに唇を噛みしめた。 ヴィリアーズ公はアニエスに杖を突きつけ、己の正面にまるで盾にするように立たせた。 「人質か、人のことを汚いと罵る割には、そちらも随分と卑劣な真似をするじゃないか」 「ほざけ! 貴様がこれまで行ってきた非道の数々に比べればどうということではないわ! 不意を打ち、その薄汚い刃にて多くの貴族の誇りを散々に踏みにじってきた貴様に比べればな!」 「お前も貴族だろう? だったら彼女を解放しろ。お前達が誇りとする魔法とやらで俺を殺してみろ!」 「貴様は挑発のつもりだろうが……、私は見ていたぞ、その剣に魔法が吸い込まれてゆくのを」 ヴィリアーズ公はねめつける様にエツィオの手元のデルフリンガーを見つめた。 「この女を離してほしいか? ならばその剣を捨てろ、そうしたら離してやるぞ」 「離してはだめだ! 離したら奴は魔法を放つつもり――あうっ……!」 「黙っておれ! ……さあ剣を捨てろ、アサシン。それとも、丸腰の女を見殺しにするのかね?」 はっとしたように叫ぶアニエスの顔をヴィリアーズ公が殴りつけた。それからエツィオを見つめ、楽しそうに呟く。 するとエツィオは肩を竦め、何を考えたか、手に持っていたデルフリンガーを地面へと放り投げた。 がちゃり、と音を立て、デルフリンガーが地面に転がった。 「馬鹿め! 卑しいアサシンめ! 死ぬがいい!」 それを見たヴィリアーズ公は盾にしていたアニエスを突きとばし、エツィオに杖を突きつけ、勝ち誇ったように叫んだ。 その時であった、すっとエツィオの左腕が伸び、掌をヴィリアーズ公にかざす。その瞬間、耳をつんざくような轟音と共に、エツィオの指の間から白煙が上がった。 「……卑しいのはお前の心だ。その穢れた魂とともに朽ち果てよ。――眠れ、安らかに」 ――どさり。と、直立不動のまま、ヴィリアーズ公の身体が仰向けに倒れ込む。 倒れ伏した彼の額には小さな穴があき、そこから鮮血が溢れ出て、見る見るうちに血だまりを作った。 周囲にいた人間は、何が起こったのか全く理解できなかった。それはヴィリアーズ公の最も近くにいた、アニエスもだった。 ただ分かったのは、アサシンが手をかざした瞬間、ジョージ・ヴィリアーズが額に穴を開け、地面に倒れ伏したということだけである。 「ひっ……!」 アルビオン兵の一人が、情けない声を上げ、持っていた武器を放り投げる。それからじりじりと後じさったかと思うと、踵を返し全速力で村の外へと逃げて行った。 それは他の兵達も同じであった。手を触れずして、文字通り一瞬で総司令官の命を奪ったアサシンに対する恐怖が、見る見るうちにアルビオン兵達の間に広がってゆく。 「し、死神だ……! 奴は死神だぁああっ!」 「た、助けてくれ! こ、降参だ!」 「殺さないでくれ! 投降する! この通りだ!」 ある者は地に跪いて命乞いをし、またある者は一目散に村の外へと逃げてゆく。 エツィオは、もう戦いを続ける必要が無いことを確信すると、地面に転がったデルフリンガーを拾い上げ、呆然と座り込んでいるアニエスの傍へと歩いていった。 「無事か?」 「あ、アウディトーレ? い、一体何が……?」 アニエスはヴィリアーズ公の死体とエツィオの顔を交互に見比べながら、訳がわからないと言った表情で呟く。 「さぁ? そんなことより、いま重要なのは……」 そんな彼女にエツィオはニヤリと笑みを浮かべると、近くに倒れていた傭兵の死体から、彼の持っていた拳銃を拾い上げ、こっそりとアニエスの手に握らせた。 そのエツィオの意図を測りかねているのか、さらに首を傾げる彼女を引き立たせながら、エツィオは大声で叫んだ。 「諸君!」 その力強く勇ましい声に、半ば呆然としていた傭兵達が、はっとした表情でエツィオとアニエスを見つめた。 「アルビオン軍総司令官、サー・ジョージ・ヴィリアーズは、彼女の機転によって討たれた! この戦、我らの勝利だ!」 デルフリンガーを天高く掲げ、エツィオが叫んだ。 「勝利は我らの手に!」 大胆な宣言に、傭兵達も拳を突き上げ、或いは武器を振りかざす。そして一斉に雄叫びをあげた。 「勝利は我らの手に!」 「うおおおおおおおおぉーッ!」 「勝った! 勝ったぞ! 俺達の勝ちだ!」 「アサシン! アサシンだ! 俺達にはアサシンがついてるぞ!」 静寂に包まれていたタルブの村に、勇ましい勝利の雄叫びが響き渡る。 傭兵達の歓喜に包まれる中、ただ一人、エツィオの隣で呆然としていたアニエスは、慌てたようにエツィオに喰ってかかった。 「へっ!? いやっ! ちょ、ちょっと待て! わ、わたしが……、わたしが討っただと!?」 「ああそうさ、やったじゃないか、大手柄だ」 悪戯っぽく微笑みエツィオがウィンクする。 「いや! しかし!こ、ここ、この戦果は……っ!」 「よかったじゃないか、うまくいけば貴族の地位だって夢じゃないんじゃないか?」 泡を食ったように慌てるアニエスを見て、エツィオはとぼけたように言った。 それからエツィオは傍らのヴィリアーズ公の死体に近づくと、驚愕に見開かれたままの彼の瞼をそっと閉じ、顔を整える。暫しの間瞑目し、祈りを捧げる。 そんなエツィオを見て、アニエスは小さく首を傾げた。 「何を……しているんだ?」 「祈りをな、死者には敬意を払うべきだ」 生憎、信仰するものは違うけどな。と、エツィオは小さく呟く。 アニエスはそんな彼の左肩にあるマントを見つめた。血で赤黒く染まったアルビオン王家のマント。 それを纏ったアサシンの噂は、当然彼女の耳にも入っていた。だとすれば、彼こそが『アルビオンの死神』その人なのだろう。 「『死神』と呼ばれるお前がか?」 アニエスが、わずかに皮肉をこめた調子で尋ねる。 アルビオン軍に『死神』の二つ名で呼ばれ、恐れられるアサシンが、自ら手に掛けた標的に祈りを捧げるなど、まさに皮肉のように思えたのだ。 「そう蔑まれてもだ」 そんな彼女の問いに、エツィオは顔色を変えずに答え、立ち上がった。 「……すまない。しかし、まさかお前があの『アサシン』だったとはな。何故もっと早く言わなかったんだ?」 「言っても信じてもらえないと思ってね」 「普段から真面目に振るまってりゃ、そうはならないんだがねぇ」 「ほっといてくれ」 デルフリンガーの茶々に、エツィオはむっとした表情で、つまらなそうに腕を組んだ。 それから気を取り直す様にアニエスに視線を向け、肩を竦めて見せる。 「さてアニエス、こうして総司令官を討ちはしたが、残念ながら戦はまだ終わってはいない、異変に気が付いた草原の部隊がこちらにくる可能性もある、迎撃の準備に取り掛かろう」 「あ、ああ……そうだな」 「連中に総司令官の死が知れ渡るまで時間を稼ぐ。何としても生き残らなきゃな」 エツィオの言うことにも一理ある、アニエスは素直に頷き、未だ広場で歓喜に沸く傭兵達に向け大声で叫んだ。 「聞いたな! 全員! 迎撃の準備――」 「待った」 アニエスがそこまで言った時だった、突如エツィオがそれを遮り、前に進み出た。 「諸君! その前にだ!」 引き継ぐように叫ぶエツィオに、何事かと傭兵達が首を傾げる。 そんな彼らをよそに、エツィオはぐるりと広場を見渡す。戦士者達には既にハエがたかり始めていた。 「死者を弔おう、手伝ってくれ。……仲間の死体を、野ざらしにはできないだろう?」 エツィオはそう言うと、前へと進み出て、戦死した傭兵の死体を担ぎあげた。 そんな彼を見た傭兵達は顔を見合わせると、誰ともなくその後に続き、死体を運び出し始める。 誰もが怒りと悔しさを噛みしめながら、そして死した戦友達と共に勝利を噛みしめながら、黙々と亡骸を弔った。 さて、時は遡りエツィオがラ・ロシェールに向かい馬を走らせていたその頃……。 こちらはトリステイン魔法学院のルイズの部屋。 入浴を終え、部屋へと戻ったルイズは、ふらふらとベッドに近づき、ばたっと倒れ込むと枕に顔を埋めた。 今の様な気分の時は誰とも会う気がしない。ベッドの中に閉じこもり、食堂に食事に行く時と、入浴の時だけ部屋を出た。 ギーシュの部屋にエツィオが転がり込んでいる事は知っていたので、先ほどギーシュが一人でいるところを捕まえ問いただしたら、 エツィオは何とあのメイドと共に彼女の故郷……タルブの村へと出かけてしまったのだという。 ひどい。それを聞いたルイズはますます悲しくなった。ショックで頭の中は真っ白になり、どうやって部屋まで戻ってきたか思い出すことが出来ないほどだ。 そうしてベッドに倒れ込んだルイズはしくしくとすすり泣いていた。悔しさと切なさで、どうしても泣けてきてしまうのだった。 そんな時、ベッドの端に置いてあった『始祖の祈祷書』が、どさっと床に落ちてしまった。 気が付いたルイズはもそっと身体を起こす、目を擦りながらそれを拾い上げようと、床の『始祖の祈祷書』へと手を伸ばした。 おや? 視界がぼやけた。そして、落ちた際開いた白紙のページに、一瞬、文字の様なものが見えた。 ん? とルイズは目を凝らす。しかし、次の瞬間、それは霞のようにページの上から消えていた。 今のはなんだろう? と思ってページを見つめた。しかし、もう、そこには何も見えない。 気のせいかしら、目が疲れてるのね……。と思った。どれもこれも、全部エツィオの所為よ。とルイズは呟き、『始祖の祈祷書』を拾い上げた。 その時、ふとその横に落ちていた、くしゃくしゃに丸められた紙片が目に入った。見るにどうやら手紙のようだ。 なにかしら? と首を傾げながらルイズはそれを拾い上げ、紙片を広げる。そして中身に目を通して言葉を失った。 中身は、先日エツィオが部屋の隅に落としてしまった、マチルダの手紙であった。 そこにはアルビオン軍が、すぐにでもトリステインに攻め込んでくるということ、 そしてその戦場がラ・ロシェールにほど近い、タルブの草原であろうことが事細かに記されていたのだ。 手紙の差出人にあるマチルダという名、それが誰なのか、そんなことは今のルイズにとってはどうでもよかった。 重要なのは、アルビオンの侵攻が予定通り行われるであろう、という文面であった。 そしてその戦場となるタルブの草原……。ルイズははっとした表情で顔を上げた。エツィオが向かったというメイドの故郷である村の名前と同じ……。 くしゃくしゃに丸められた手紙、エツィオが向かったというタルブの村、アルビオンによる侵攻。 どうにも嫌な予感がする。まさかエツィオは、トリステインに攻め込もうとしているアルビオン軍を迎え撃つためにタルブに向かったのだろうか? 「まさか……そんなっ……!」 湧き上がる不安に居ても立ってもいられなくなったルイズは、ベッドから立ち上がると、『始祖の祈祷書』と杖を手に、部屋を飛び出した。 階段を駆け下り、学院の正面広場まで一気に飛び出した。その時である。 トリステイン王立衛士の制服を着た一人の使者が、息せき切って現れる。 彼はオスマン氏の居室をルイズに尋ねると、足早に駆け去って行った。 その尋常ならざる様子にルイズは胸騒ぎを覚え、使者の後を追った。 オスマン氏は、式に出席するための用意で忙しかった。 一週間ほど学院を留守にするため、様々な書類を片づけ、荷物をまとめていた。 その時である、猛烈な勢いで扉が叩かれた。 「誰じゃね?」 返事をするより早く、王宮からの使者が飛び込んできた。大声で口上を述べる。 「王宮からです! 申し上げます! アルビオンがトリステインに宣戦布告! 姫殿下の式は無期延期となりました! 王軍は現在、ラ・ロシェールに展開! したがって、学院におかれましては、安全の為、全生徒と職員の禁足令を願います!」 オスマン氏は眉を顰めた。 「宣戦布告とな? なんと……戦争となってしまったか……。現在の戦況はどうなっているのかね?」 「は……はっ! あらかじめアルビオンの奇襲を察知していたことが功を奏し、制空権を奪われることなく、現在五分の状況に持ちこんでいる状況です。 しかし、地上部隊の降下を許してしまい、アルビオン軍はタルブの村を占領、現在地上部隊の本隊がタルブの草原に陣を張り、我が軍とにらみ合っている模様です」 「ふむ……ちと厳しい状況のようじゃな」 こうなることを予期していたとでも言うのだろうか、冷静に聞き返してきたオスマン氏に、少々戸惑いながらも使者は答えた。 「同盟に基づき、以前よりゲルマニア軍への派遣を要請していましたが、有事が起こらぬ限り動かぬと一点張りでして……、先陣が到着するのは、三週間後とか……」 オスマン氏はため息をついた。 「杞憂で終わればよかったのじゃがな……大鷲の働きも無に帰してしまったか……。あいわかった、すぐに禁足令を出そう、伝令御苦労じゃった」 学院長室の扉に張りつき、聞き耳を立てていたルイズは、戦争と聞いて顔を蒼白にした。手紙を握った手に力がこもる。 タルブの村が戦場に? そこはエツィオが向かった村ではないか! そこまで考えが至った瞬間、ルイズはすぐに踵を返し、走りだした。転がるように階段を駆け下り、息を切らせて馬小屋へと向かう。 鞍の付いた馬を一頭引っ張り出し、ひらりとそれに跨った。馬の腹に蹴りを入れ、学院の外へと走りだそうとした、その時である。 学院の正門の向こうから、一人の人物が、馬を走らせてくるのが見えた。 ルイズはその人物に見覚えがあった、あれはたしか、エツィオを追いだすにいたった原因であるあのメイド、シエスタではないか! しかし、見えるのは彼女だけである、エツィオと共にタルブへ出かけたと聞いていたが、そのエツィオがどこにも見当たらない。 「シエスタ!」 ルイズが大声で名前を呼ぶと、シエスタははっとした表情で馬を降り、息せき切ってルイズの傍へ駆け寄った。 「ミ、ミス・ヴァリエール!」 「シエスタ! エ、エツィオは! エツィオは一緒じゃないの!?」 ルイズも馬から降り尋ねると、シエスタは目に涙を浮かべながら激しく首を振った。それから自分達の身に起こったことをルイズに報告した。 エツィオと共にタルブに向かってる途中、避難するタルブの村人達と出会ったこと。 家族と共にトリスタニアへ向かい、落ち着いたらオスマン氏にこの事を報告するようにエツィオに指示されていたこと。 そして、やることがあると、エツィオはタルブへ向かったと言うこと。 それを聞いたルイズの頭の中で全てがつながった。 ルイズはポケットから、丸めて突っ込んだ手紙を取り出し、それを広げると、呻くように呟いた。 「あいつは……全部知ってたんだわ」 「え……?」 戸惑う様に首を傾げるシエスタにルイズはその手紙を手渡す。 「多分だけど……、あんたとタルブに行ったのは、村人達を避難させるためだったんじゃ……」 推測にすぎないが……、抜け目のないあの男のことだ、見ず知らずの他人の自分が行ったところで警告を聞きいれてもらえる可能性は低い。 それゆえに、多少危険に晒してしまうことになっても、タルブ出身者のシエスタを同行させたのではないか。 「そんな……エツィオさん……」 ルイズは再び、馬に跨った。 手紙を読み、言葉を失っていたシエスタは、はっとした表情でルイズの足にすがりついた。 「ミス! どこへ行くつもりなんですか!」 「タルブよ! そこにエツィオがいるんでしょ!」 それを聞いたシエスタは顔色を変えた。 「ダ、ダメです! 戦争なんですよ!? 行ったら死んじゃいます! それにエツィオさんが学院から誰も出すなって!」 「離して! エツィオが行ったのよ! あいつが死んでもいいの!?」 「エ、エツィオさんは、様子を見たら、すぐに戻るって……!」 「様子を見る? あいつがそれだけで終わらせる筈がないじゃない! あいつはっ……!」 アサシンなのよ! そう言おうとして、はっとした。以前オスマン氏に聞いた、とあるアサシンの話を思い出したからだ。 エツィオのルーツ。アサシン教団の伝説。 『戦争を終わらせるために、両勢力の要人達を暗殺した』 「あっ……!」 ルイズの頭の中で、悪い予感がどんどん膨らんでゆく。 ひょっとしたらあいつは、『戦い』に行ったのではなく、『暗殺』をしに行ったのではないか? 「や、やることって……、まさか……あのバカ……!」 「あ、あの……ミ、ミス?」 顔色を蒼白にし、ふるふると頭を振るルイズに、尋常じゃない雰囲気を感じたのか、ルイズの足を掴んでいたシエスタの手の力が緩む。 その時である。ルイズが突然馬を走らせ、わき目も振らずにタルブへと向かう街道を駆けだした。 「ま、待って下さい! ミス! わ、わたしも行きます!」 一人取り残されたシエスタは、慌てて自分の乗ってきた馬に跨ると、ルイズを追い馬を走らせた。 前ページ次ページSERVANT S CREED 0 ―Lost sequence―
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アセンブル、ストーリーボード、モデル、テクスチャの各ルームには、シーンの論理的構造を、アニメーション制作に不可欠なタイムライン上に表示する窓があります。ユニバースに投入された全てのオブジェクト、全てのカメラ、全シェーダーとすべてのライトがシーケンサー・トレイ構造の中にリストされています。このリストは詳細を折りたたんだり広げたりすることで、引き伸ばしたり縮めたりできます。 020-19.jpg
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テンプル騎士 ◆「地に足をつけて」 - Sequence 6 ランツは近くの屋根の上をぶらついていることが多い。見つけ出し、倒すことランツを見つける ランツを暗殺する フル・シンクロ条件 - アサシンブレードでターゲット殺害 報酬:800f ターゲットは探索エリア最南端の建物の屋上にいる タカの目を使ってターゲット視認またはターゲットがこちらに気づくと逃亡する 崩れた建物が多いがロス少なくフリーランしていれば追いつき暗殺できる ◆「ビラ破り」 - Sequence 6 ビラを破り、アウグスト・オベルリンを工房からおびき出し、見つけ出して倒すボルジアの宣伝ビラを破り捨てる アウグスト・オベルリンを倒す フル・シンクロ条件 - アサシンブレードでターゲット殺害 報酬:800f 最北端のビラの前には敵2人がいて、はがそうとすると攻撃してくるので倒す ターゲットは5カ所のビラをはがすと敵2人を引き連れて出現するので、アサシンブレードで倒す ◆「破門」 - Sequence 7 リストーロは教会の近くに隠れている。見つけ出し、倒すこと気づかれずにリストーロを発見する 気づかれずにリストーロ倒す フル・シンクロ条件 - リストーロをエア・アサシンで倒す 報酬:1100f ターゲットは教会の中庭に入ると出現する。内壁に掴まって降りて行き、ターゲットが現れた所でエアアサシンを使ってミッション完了。 ◆「射線」 - Sequence 6 絶好の位置から撃ってくるガスパール・デ・ラ・クロワを倒すガスパール・デ・ラ・クロワを倒す フル・シンクロ条件 - 45秒以内にアサシンブレードで標的を殺害 報酬:800f 追跡ルートは真っ直ぐ追うか迂回するか最初の閉じた門の横を登り、敵2人を避け、最後の門の右の梁を使い、その先1段乗り越える 右の桟橋→杭→桟橋→杭→ゴンドラ、少し漕いで昇降機、1段乗り越える ターゲットは最後のせまい砦内を一周してから銃をかまえて攻撃してくるので、その前に動きを見て暗殺 塀を2回越えると、その先は行き止まりになっていて、ターゲットが引き返してくるので、その時に煙幕で動きを封じてから倒すのが良い ◆「赤い手」 - Sequence 7 リア・デ・ルッソは浴場の遺跡の近くにいる。見つけ出し、倒すことリア・デ・ルッソを見つける フル・シンクロ条件 - アサシンブレードでターゲット殺害 報酬:1100f ターゲットはカラカラ浴場のトンネル入り口前にいる タカの目を使ってターゲット視認またはターゲットがこちらに気づくと逃亡する 逃亡開始時トンネルから北側(医者)の壁を上っていくので事前にルートの屋根上にいると簡単。ターゲットは常に屋根上を逃げるので普通に追いかけても倒せるが周りの敵に邪魔されやすい ◆「大物騎手」 - Sequence 6 ドナート・マンチーニはチルコ・マッシモにいる。見つけ出し、倒すことドナート・マンチーニを暗殺する エリアから離れ一般市民状態に戻る フル・シンクロ条件 - ドナート・マンチーニだけ倒す 報酬:800f ターゲットは馬に乗っていて広場に配置した部下4人の中心にいる 部下の動きを見ながら銃かボーガンで暗殺、または馬に乗って一気に近づいて馬から馬への暗殺 暗殺後は北西にあるテベル川に向かって逃げ、川を渡るといい
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防具 名称 ライフ追加 耐性 価格 購入可能時期 ローマのすね当て ◆ ★★☆ 1100 f Sequence 3 ローマの腕甲 ◆ ★★ 1000 f Sequence 4ダブルアサシンブレードが必要 ローマの胸当て ◆◆ ★★★★ 2500 f Sequence 5 ローマの肩当て ◆ ★★★ 900 f Sequence 2 ロンデレのすね当て ◆◆ ★★★☆ 3200 f Sequence 5 - Memory-4 ロンデレの腕甲 ◆ ★★★ 2900 f Sequence 5 - Memory-4 ロンデレの胸当て ◆◆◆ ★★★★★ 5700 f Sequence 6 ロンデレの肩当て ◆◆ ★★★★☆ 5100 f Sequence 6 板金のすね当て ◆◆ ★★★★☆ 6500 f Sequence 6 - Memory-2 板金の腕甲 ◆◆ ★★★★ 6000 f Sequence 6 - Memory-2 板金の胸当て ◆◆◆◆ ★★★★★★ 9900 f Sequence 7 板金の肩当て ◆◆◆ ★★★★★☆ 9200 f Sequence 7 ゾイゼンホーファーのすね当て ◆◆◆ ★★★★★★☆ 12000 f Sequence 8 ゾイゼンホーファーの腕甲 ◆◆◆ ★★★★★★ 11200 f Sequence 8 ゾイゼンホーファーの胸当て ◆◆◆◆◆ ★★★★★★★★ - 商店クエスト「珍品」を完了しこのアイテムをアンロック ゾイゼンホーファーの肩当て ◆◆◆◆ ★★★★★★★ - 商店クエスト「珍品」を完了しこのアイテムをアンロック ブルータスの肩当て ◆◆◆◆ ★★★★★★★(※) - ロムルスの鍵すべて入手し宝を取りに行く ブルータスの胸当て ◆◆◆◆◆◆ ★★★★★★★(※) - ロムルスの鍵すべて入手し宝を取りに行く ブルータスの腕甲 ◆◆ ★★★★★★★(※) - ロムルスの鍵すべて入手し宝を取りに行く ブルータスのすね当て ◆◆◆ ★★★★★★★(※) - ロムルスの鍵すべて入手し宝を取りに行く (※) ブルータスの防具シリーズはダメージによって劣化しない。
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ボルジアの塔 隊長を倒すと周りの部下は逃げたり降参する、支配地域が広いところはボルジアの塔に火が放たれるまで兵がいる箇所がある 隊長を倒し塔の最上階に上って火を放つと、ビューポイントもシンクロし、塔周辺のボルジアに支配された店舗を再建させることができる 隊長の中には支配エリアの扉のあるところに逃亡し、一定時間後にならないと隊長が戻ってこないエリアがある 隊長を倒す前に塔の最上階に上った場合、ビューポイントのシンクロはできるが火は放つことはできない 隊長の体力が高いとエクスキューションストリークでは倒せない ボルジアの塔を12基すべて解放実績 / トロフィー 「ボルジーアの塔」取得 街 名称 難易度 攻略可能時期 備考 中心街 イアコポ・デ・グラッシ - Sequence2 Memory3に該当 イアコポは塔の上から自分が支配する地区を見下ろすのが大好きだ ピエトロ・ダ・シエナ 5 Sequence2 ヴァレンティーノ・ダ・シナエの双子の兄弟であるピエトロは、身を守ることに余念がなく、危険だと感じればすぐに逃げてしまう ドメニコ・ダ・パドヴァ 3 Sequence2 ドメニコは疑心暗鬼にかられ、塔の周辺に敵はいないか、しょっちゅう調べさせている ベラルディーノ・ダ・ヴェローナ 3 Sequence2 ベラルディーノは命がけの戦いを恐れない猛者だ ヴァレンティーノ・ダ・シエナ 4 Sequence3 ピエトロ・ダ・シナエの双子の兄弟であるヴァレンティーノは常にそわそわしており、何かあればすぐに身を隠してしまう 旧市街 プロスペロ・ダ・シエナ 5 Sequence2 Memory6 シエナの兄弟達の長兄であるプロスペロは、すぐに逃げ出し、大声で番兵を呼ぶだろう トマッソ・ディ・ヴィテルボ 4 Sequence3 トマッソは身に危険が迫ったら (彼がそう感じるのは、珍しいことではない) 一目散に逃げ出すよう馬を訓練している イッポリート・ディ・フォリーニョ 3 Sequence7 イッポリートは普段はひっそりと暮らしているが、邪魔者が現れたときは容赦なく射殺しようとする 田園地域 フランチェスコ・ディ・ヴェレトリ 3 Sequence3 フランチェスコは相手が誰であろうと退かず、敵を見つけしだい突進していく アントニオ・ダ・フィオレンティノ 2 Sequence6 アントニオは常に引き金に指をかけており、あやしいと思えば迷わず発砲する バティスタ・ボルジア 2 Sequence3 Memory2に該当 チェーザレの3番目のいとこであるバティスタは狡猾な男で、何か見聞きするとすぐさまチェーザレに報告する フェルディナンド・ディ・ナポリ 4 Sequence6 フェルディナンドは、血気盛んな番兵をいつも大勢引き連れている 中心街 イアコポ・デ・グラッシ Sequence2 Memory3を参照 中心街 ピエトロ・ダ・シエナ エツィオに気づくと逃亡する隊長 支配地域の中心部付近、天井のある地上に部下4人を前面にして壁際にいる。地上の入り口は番兵で固めている 中心部付近は吹き抜けになっているので、屋根から吹き抜けの隊長がいる側の壁から降りたら、すかさずダッシュで部下4人をすり抜けてアサシンブレードで隊長暗殺。部下に手間取っていると逃げられてしまう。煙幕を持っているなら使えば隊長が逃亡する前に確実に倒せる 矢の嵐が使えるなら一撃でクリアー。ここに限らず使える大技。つからくちん。 中心街 ドメニコ・ダ・パドヴァ エツィオに気づくと逃亡する隊長 支配地域の北側寄りにある教会の地上入り口前にひとりで立っている。邪魔されそうな屋根の上の敵を掃討して、教会の上からエア・アサシンで暗殺 中心街 ベラルディーノ・ダ・ヴェローナ 支配地域の中心部付近、天井のある地上通路を3人の部下を従えて巡回している。巡回している通路の地上入り口はどこも番兵で固めている 中心部1Fに藁があり吹き抜けになっている箇所があるのでへりにつかまって藁に落ちる。隊長と部下3人が背を見せたところを暗殺 中心街 ヴァレンティーノ・ダ・シエナ 船着き場を往復している。投げ武器、水中から、エア・アサシンどれでも大差ない 旧市街 プロスペロ・ダ・シエナ エツィオに気づくと逃亡する隊長 支配地域の中心部、地下の一番奥にいる。地形が入り組んでおり敵兵も多い 地域北東側のアーチ窓(半円と長方形を縦にあわせた形)の集合建築がある。その1カ所が空洞で、敵一人が奥でハシゴの上で背を向けている場所があるので、高台側からそこに降り、敵を飛び道具で倒す ハシゴを下りるか落下したら、すかさずダッシュで部下二人、二人の間をすり抜け隊長を暗殺 旧市街 トマッソ・ディ・ヴィテルボ 支配地域の西端、馬に乗って部下4人の周りを回っている 西端のレンガ壁に隠れて隊長が目の前を通り過ぎたら壁の上に乗り、馬上へのエア・アサシンで暗殺 旧市街 イッポリート・ディ・フォリーニョ 塔の最上階にひとりでいるので、上って背後から暗殺 塔につくまでに屋根の上や障害になる敵を倒す 田園地域 フランチェスコ・ディ・ヴェレトリ 支配地域の中心よりは端あたりを3人の部下を従えて巡回している エツィオがエリアに近づくと、エツィオに一番近い立ち止まりポイントで隊長と部下3人はわざわざ立ち止まる 立ち止まる位置にもよるので、投げ武器が第一手段、エア・アサシンができればする。正面からの戦闘でも特に問題はない 田園地域 アントニオ・ダ・フィオレンティノ ボルジアの塔の半ばにある足場をひとりで周回している 塔の南側が手薄で近道。塔の南の壁と塔の間を兵二人が巡回しているので倒し、塔を上って、足場のへりから落とすか足場に上って暗殺 田園地域 バティスタ・ボルジア Sequence3 Memory2を参照 田園地域 フェルディナンド・ディ・ナポリ 馬に乗って巡回している 物影から近づいて馬から引きずり下ろし暗殺か銃・ボウガンで暗殺